残留農業等の問題で安全性が問われた中国の野菜だが、現在では、現地生産者の改善努力によって日本の基準に合致した野菜が作られているという。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・斉魯網は12日、厳しい基準を突き付けられたことで品質が大きく向上した山東省産野菜の日本への輸出量が急増しているとする記事を掲載した。

 記事は、「昨年の10月の台風以降、日本では葉物を中心に国産野菜の価格が高止まりしており、輸入が急増した。特に中国産野菜の注文数が大きく増えており、その大部分が山東省産だ」とした。そのうえで、農作物の栽培から流通までを手掛ける地元企業の経営者・房孝新氏が「昨年10月から現在まで日本からの注文が増え続けている。白菜、キャベツ、それに、レタスといった葉物類の増加量が非常に大きく、1.5倍から2倍は増えている」と語ったことを紹介している。

 そして、「日本では2006年より食品中の残留農業化学品に関するポジティブリスト制度を開始した。農薬残留量の限界値は1キロあたり0.01ミリグラム未満という非常に厳しい基準だ。キャベツや白菜などには200あまりの指標があって、1つでも不合格な指標があれば日本に輸出できなくなる」と説明した。

 現在では日本の厳しい基準に対して自信を見せる房氏だが、10年あまり前は基準を満たすことができなかったという。「中国の基準に合っていても、日本の基準を満たせない。そういう野菜はみんな生産地で捨てていた」と当時を振り返った。

 記事は、日本市場に流通させるべく房氏が土壌から食卓に運ばれるまでの全過程における品質管理体系を健全化したと紹介。重金属や農薬が残らない土づくりをし、化学肥料も日本への輸出基準を満たすものを選び、日本のポジティブリスト制度に完全対応できる環境を作っていったことを伝えている。

 山東省商務庁によると、昨年山東省から日本に輸出された野菜および加工品の総額は66億9000万元で前年比11.7%増加した。なかでもキャベツは同45%を記録しており、さらに今年1月には前年同期比734%増という驚異的な伸びを見せたという。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)