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■英会話教室やFP養成講座で「給付金」

税金や社会保険料。とられるばかり……と思っていませんか? 実は国や自治体などから「もらえるお金」は少なくありません。

プレジデントの読者の方に関係しそうなのが、雇用保険の「教育訓練給付金」です。雇用保険といえば失業給付を思い浮かべると思いますが、これは在職中でももらえるもの。スキルアップや資格取得のために指定された教育訓練を受講・修了すると、入学料や受講料の20%(最大1年分・10万円上限)に相当する額が支給されます。対象になるのは雇用保険の加入期間が3年以上の人です(初めて教育訓練給付の支給を受けようとする人は1年以上)。離職の翌日から受講開始日までが1年以内の人も対象です。

給付を受けてから3年以上経過すれば、再度給付を受けることもできます。英会話教室やファイナンシャルプランナー養成講座なども指定されており、ビジネスパーソンにも利用価値が高いといえます。

より専門的に学ぶ人には、「専門実践教育訓練給付金」もあり、2018年1月に制度が拡充されました。MBA、キャリアコンサルタント、調理師、歯科衛生士など、さまざまな資格の取得を目指して学ぶ人が対象で、1月以降に受講開始の場合、教育訓練経費の50%(年間上限40万円)、資格を取得して就職をした場合はさらに20%が上乗せされ、計70%(同56万円)が支給されます。

いずれも公共職業安定所に届け出る必要があります。スキルアップや副業を考える人は調べてみるといいでしょう。

■「手すり工事費」の8〜9割が給付に

自宅の耐震補強には、自治体から助成が受けられるケースがあります。例えば東京都では、53区市町村のうち、木造一戸建てについて、51で耐震診断の費用、49で改修工事の費用を助成しています。台東区では昭和56年5月31日以前に建てられた住宅の耐震診断の費用を助成しており、木造では全額(15万円以内)を助成。補強設計も2分の1(6万円以内)、耐震改修工事費も地域により3分の2(200万円以内)などが助成されます。

耐震性能が上がれば、地震保険の保険料が安くなるというメリットもあります。耐震等級1級で10%、2級で30%、3級で50%割引です。

ご両親などの足腰が弱ってきたら、手すりを設置したり、段差を解消したりしたいものです。東京都では介護保険を利用すれば工事費の8割または9割(20万円まで)が給付されます。要介護1〜5の人だけでなく、家事などで一部支援が必要な状態の要支援1、立ち上がりや歩行が不安定な要支援2の認定を受けた人でも利用可能です。

0歳〜3歳未満は1万5000円、3歳〜中学生では1万円(第3子以降の3歳〜小学生は1万5000円)など、中学生以下の子がいる世帯では、「児童手当」が支給されています。専業主婦世帯で子どもが2人で年収960万円以上など、所得が一定以上では支給額が子ども1人につき5000円に減額されますが、この支給額を増やす方法があります。拠出金(積立金)が全額所得から控除される、年金づくりの制度・iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用です。児童手当は控除後の所得が基準になるため、一定額を拠出すれば通常の給付が受けられ、老後資金づくりにもなり一挙両得。自治体によっては所得が減ることで保育料が下がることもあります。

自治体の広報誌に目を通す、困ったときはネットで検索するなど、日頃から意識を持つことが大切です。

(社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー 井戸 美枝 構成=高橋晴美 写真=iStock.com)