プルデンシャル生命保険、横浜第二支社の三木英範氏。

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「営業とは、人生をすり減らす仕事ではない。自分自身が最も磨かれる仕事であ る」。プルデンシャル生命が営業の哲学や心がまえを配信する人気facebookページ「日出ずる国の営業」から、 全5回にわたって営業パーソンだけでなく、広くビジネスパーソンの学びになるよう な印象的な「指南」を紹介します。 第2回は「燃え尽き症候群から抜け出した」という三木英範さんのケースです――。(全5回)

※本稿は、『プルデンシャル流 心を磨く営業』(プレジデント社)の第3章「原動力」の一部を再編集したものです。

■MDRTに憧れ、念願の入会を果たしたが……

横浜第二支社の三木英範は、外資系船舶関連の会社から外資系損保ブローカーの営業を経て、プルデンシャル生命のライフプランナーに転身した。転身を決めた理由の一つに、MDRT(Million Dollar Round Table、生命保険と金融サービスの卓越した専門家による国際的な組織)の存在があった。

「営業所長にお会いしたとき、名刺に、MDRTのシンボルマークである盾が印刷されていたんです。MDRTとは何か聞いたところ、会社や国を超えて世界中の生命保険に携わるトップ営業にのみ入会が許される組織であり、毎年アメリカで行われるMDRTのミーティングには、全世界から何千名もの会員が集まり、情報交換をするというではないですか。自分も絶対にその仲間入りをするんだ! と思ったことを覚えています」

三木は入社後、念願のMDRT入会を果たした。そして、MDRT内のボランティア組織に参加し、大会を運営していく立場にもなった。さらにその2年後には、日本人で初めて海外の本部のコミッティメンバーにも選ばれるという偉業を成し遂げたのだ。

ところが、皮肉にもその年、三木はMDRT入会基準を満たす成績を残せなかったのである。

「順調に過ごしてきましたが、大きな挫折を味わうことになりました。一種の『燃え尽き症候群』に陥っていたのかもしれません。営業について理解した気になり、慢心していたのだと思います。これから先、どうしたらいいのかわからない日々が続きました」

精神的に追いつめられ、どん底状態だった三木は「いったい何のために復活したいのか?」を真剣に考えた。

「自分がこれまでどれだけの人に助けられてきたのか、まずはノートにその人たちの名前を書き出してみました。会社の先輩、同僚、他社の仲間、MDRTのスタッフの皆さん、お客さま、そして家族……一人ひとりの顔を思い浮かべながら書き連ねていくと、優に100人を超える方々の名前が並んだんです。改めて自分がいかに多くの人々に支えられていたのかがわかりました。

すると、お世話になった人たちに、このままでは申し訳ない、なにか恩返しをせねば、という気持ちが芽生えてきました。自分が頑張っている姿を見せることが何よりの恩返しになると気付き、やっと自分がなぜそうまでして復活したいのか、という理由が明確になったんです」

■「一人作戦会議」と「ポイント制」で行動を変える

MDRTに復帰するためには、セールスにおいて結果を出さねばならない。何がなんでも復帰してみせると覚悟することができたと三木は言う。

「目標を立てることは簡単です。でも、何のためにやるのかがぼやけていると、達成することは難しい。目標は、心の底から達成したいと思えるものでなくてはならないのです。

そこで取り組んだのが生活習慣の改善でした。誰よりも早く出社することで、『自分に勝った』という小さな勝利を感じました。そんな小さな勝ちグセを積み重ねることが意外に効果がありました」

セールスで結果を出し、絶対にMDRT会員となる。そのために三木が実行したことが二つあった。それが「日曜朝の一人作戦会議」と「20ポイント作戦」である。

「『一人作戦会議』とは、毎週日曜朝7時半から10時まで、(1)前週の実績と自分が設定した目標数字との差を確認する、(2)ご契約につながりそうなお客さまの名前をリストアップする、(3)今期の自分の目標との差を埋めるための方法を考える、(4)中・長期の方策を練ってそれを実現させるための方法と行動を考える――というものです。さらに毎月末の作戦会議では、これまでの反省点を書き出し、それに対する行動の修正をかけました」

もうひとつの「20ポイント作戦」とは、各行動にポイントを設定し一日の最後には必ず20ポイントを達成するという、自分で自分を評価するシステムで、行動管理をシステマティックに実施するものである。

三木の場合は、「単なる訪問」は2ポイント、「申し込みにつながる商談」は3ポイント、「申し込み」は4ポイント、「既契約者への電話」は1ポイント、苦手意識のある「商談アポイントの電話」は高めの3ポイントといった具合に設定した。このポイント管理を1カ月も続けると「確実に結果につながる」と三木は言う。

「理想的な一日だと思っても、20ポイントぎりぎり。午後は書類作成に追われ、夜は飲み会が入っているような日なら、20ポイントの半分がいいところです。点数を達成するには、そのための行動管理が必要になります。

やがて慣れてくると、翌日達成できるような『ポイント管理』を前夜のうちにやっておけるようになりました」

実は、これらは三木がオリジナルで編み出したのではなく、どちらもMDRT会員のアイデアである。いいと思ったことは、素直に取り入れる姿勢、これもまたセールスにおいては大切なことなのだ。

■自分の半歩前を走ってくれるペースメーカーの存在が大切

自分に刺激を与えてくれる周囲の環境も大事だという。ランニングを趣味とし、フルマラソンにも挑戦する三木は、記録を伸ばすためのペースメーカーの存在を重要視している。

「自分の能力の半歩から一歩ほど前を走ってくれる、お手本のような人の存在が大切です。そんなペースメーカーのいる環境に身を置いて成長につなげています」

三木の尊敬するプルデンシャルの大先輩に、ソロモン・ヒックス氏というアメリカのトップセールスマンがいる。恵まれない環境で地道な努力を積み重ね、何度もトップに輝いた伝説の営業パーソンである。

「彼はアフリカ系アメリカ人で、われわれ日本人には想像できないほどの過酷な人種差別も経験してきました。ところが実際会ってみると、そういったことはみじんも感じさせません。いつも明るくて、まさに太陽のような人なんです。

来日したときに一緒にカフェに行ったのですが、相手がカフェの店員であっても、誰であっても、満面の笑顔で心から『サンキュー、サンキュー、サンキュー!!』と言うんです。相手によって態度を変えたりしません。

普段の態度や振る舞いというものは、つい出てしまうものです。日頃から心しておかなければと思います」

<三木英範の「指南」>
●「燃え尽き症候群」は、周囲への感謝を思い起こして克服
●「日曜朝の一人作戦会議」で、自分の戦略や実績を見直す
●やるべき項目を達成したら「ポイント加算」で、自己管理

(プルデンシャル生命保険フェイスブック(日出ずる国の営業)運営事務局)