福島の7年、廃炉・汚染水対策と復興の動き

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 東日本大震災から7年が経ち、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故に見舞われた福島の復興に向けた動きは加速している。福島第一原子力発電所では、事故当初の緊急的対応を脱し、「福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」に基づき、廃炉・汚染水対策が安全かつ着実に進められている。また、事故に伴い避難指示等の対象となった被災12市町村(福島県田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村)については、2017年春に大熊町・双葉町を除いたすべての避難指示解除準備区域・居住制限区域の避難指示が解除された。福島県の浜通り地域では、生活・なりわいの再建や福島イノベーション・コースト構想を通じた新たな産業基盤の構築に向けた取り組みが着実に進んでいる。今月は、福島の「今」と今後の課題について現場の声を最大限お伝えしながら、紹介していくこととしたい。

 福島第一原子力発電所の事故から約7年。燃料デブリと呼ばれる原子炉内で溶けて固まった燃料への継続的な注水により、今では安定した状態を維持している。この7年間で行われてきた様々な取組やその効果について見ていく。

 事故直後より発生し続けている汚染水については、建屋周辺の井戸(サブドレン)での地下水汲み上げや、建屋の周辺を囲むように地下に設置された氷の壁(凍土壁)により、汚染水発生量が大幅に低減するなど、対策の効果が着実に出ている。

4号機の燃料取り出しは完了
 廃炉に向けた取組では、まず4号機の使用済燃料プールからの燃料取り出しについて、プール内の燃料が一番多かったため、最優先で取り出しの作業を行い、2014年12月に完了している。

 1,2,3号機については、未だ使用済燃料プールに燃料が残っているため、取り出しに向けた取組が進められている。中でも3号機については、燃料取り出し用設備の設置が進められ、ドーム屋根の設置がすでに完了しており、2018年度中頃から燃料の取り出しを開始する予定。

 また、1,2,3号機においては、溶けて固まった燃料デブリの取出し作業も残っている。各号機とも、まずは炉内の現状把握を行うべく、格納容器内部調査を進めており、それぞれの号機で炉内の状態が明らかになりつつある。

大型休憩所やコンビニもオープン
 福島第一原子力発電所の労働環境は、ガレキ撤去や敷地舗装などが進んだことで、事故当時と比較し、大きく改善している。事故直後は息苦しい全面マスクや、防護服の着用が必要であったが、今では約95%のエリアで一般作業服等での作業が可能となった。

 また、2015年5月に大型休憩所がオープンし、同年6月には温かい食事をとることができる食堂の運用を開始、さらに翌年2016年3月にはコンビニエンスストアがオープンした。

 このように、廃炉に向けた取組は一歩ずつ着実に進んでいる。

避難指示の解除と産業復興
 避難指示対象者数は解除を前進したことをうけて、現在の避難指示区域を設定した2013年8月時点の約8.1万人から約
2.4万人にまで減少した。

 避難指示の解除にあたっては、住民の生活基盤となるインフラ等の回復が必要であるが、主要幹線である常磐自動車道が2015年3月1日に全面開通した。

 また、JR常磐線は2017年10月21日に富岡〜竜田間の運行が再開し、残る不通区間である富岡駅〜浪江駅間(※)は2019年度末までの開通が予定されている。また、今年の春には川俣町(山木屋地区)、富岡町、浪江町、葛尾村、飯舘村で小中学校の開校・再開が予定されているほか、富岡町で二次救急医療拠点が開所する予定であるなど生活環境の整備も進んでいる。