期日に遅れると、厳しいペナルティが待っています(写真:chombosa/ PIXTA)

確定申告の期限日も残り5日となりました。まだ申告が済んでいない方は要注意。期日内に申告できないと、様々な罰則を課せられるリスクがあります。
テレビ出演や執筆活動など、「税金」をテーマにした幅広い知識を発信する“元国税局芸人”のさんきゅう倉田さんが、今回は「確定申告が間に合わなかったときの罰則」について詳しく解説します。

2018年の確定申告期間の最終日は3月15日(木)。まだ申告していない方は、急いで確定申告の準備をしたほうがいいでしょう。

確定申告は自分の「所得」と、それを基に算出される「所得税」を明らかにする作業です。前回紹介したように、会社員やパートの方でも以下の項目に当てはまる人は、確定申告をして、納税する“義務”があります(還付を受ける場合は除いて)。

【2018年3月12日2時25分追記】記事初出時、「確定申告をする“義務”があります」と表記しましたが、上記のように修正しました。

1. 2017年に給与以外で得た利益が20万円を超えた
 ※毎月2万円程度の副収入があった方は要注意
2. 年収が2000万円を超えた
3. 複数の会社から給与をもらっている(かつ、メイン以外の給与が20万円以上)
4. 競馬や競輪、パチンコなどのギャンブルで50万円以上の利益を得た
5. ふるさと納税した自治体が6カ所以上ある
6. 2017年の途中に会社を退職して、年末調整を受けていない

恐ろしい「3つの罰則」

もし確定申告が期日に間に合わないと、かなり厳しい罰則が待っています。

最終日の3月15日以降に申告する人は、税務署から「期限後申告」として扱われ、「無申告加算税」という罰則的税金が課せられます(※ちなみに申告を通じて所得税の“還付”を受けられる人は、期限後申告による無申告加算税は課せられません)。その場合、あなたが本来支払うべき所得税に、さらに5%上乗せした額の税金を納めなければいけません。

「なんだ5%程度か。意外と少ないし、忙しいから期限後申告でもいいかな」と甘く見ている方は要注意。

期日を超えて申告する場合は、無申告加算税に加えて「延滞税」という利息も納める必要があります。

延滞税は年2.6%。期限後申告した翌日から2カ月以降は年8.9%(2018年の場合)。申告が遅れた日数に比例して、納める税金は増えていきます(唯一の救いは、複利ではなく単利であること)。

さらに、確定申告の期限を過ぎた後、税務署から連絡を受けて申告する場合は、無申告加算税が15%に増額されます(所得税が50万円までの場合。50万円を超えると、20%に増額)。

【確定申告の期日を過ぎてから、自主的に申告する場合】
本来支払うべき所得税+5%の無申告加算税+2.6〜8.9%の延滞税
【確定申告の期日を過ぎた後、税務署から連絡を受けて申告する場合】
本来支払うべき所得税+15〜20%の無申告加算税+2.6〜8.9%の延滞税

確定申告が遅れるだけで、最低でも5%、多い場合は30%近く税金が増えてしまうわけです。

それ以外にも、期限後申告をしてしまうと、税務署から目をつけられやすくなるリスクが高まります。つまり、税務署の書類に対するチェックが厳しくなったり、税務調査に来る可能性が増えたりするわけです。

国税庁ないし税務署はルールを守る人には寛容ですが、ルールを守らない人に対しては恐ろしいほどに厳しいことを覚えておいてください。

3月15日までに確定申告を終わらせるために

まだ期日まで5日あります。確定申告書類ができていない人は急ぎましょう。自分の「収入」と「経費」「控除」さえ明らかにできれば、書類はすぐに作れます(経費と控除については、前回の記事を参考にしてください)。

あなたの2017年の収入や経費など証明する書類をかき集めて整理さえできれば、それ以降の作業はとてもシンプルです。

いちばん手っ取り早い方法は国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を活用すること。表示された項目に必要な情報や数字さえ打ち込んでいけば、申告に必要な書類が自動で出来上がり。居住地域を管轄する税務署に印刷した書類を直接提出、あるいは郵送すれば、確定申告は無事終了です。

そのほかにも国税庁が運営する「e-Tax(イータックス)」を通じての提出もおすすめ。「マイナンバーカード」と3000円程度する「ICカードリーダライタ」という機器が必要ですが、確定申告期間中であれば24時間、自宅から書類が提出できるうえ、一部書類(医療費の領収書や社会保険料・生命保険料控除の証明書など)の提出を省略できます。

税務署まで行く時間や交通費を節約したい、3月15日(木)23:59までにならなんとか書類を作成、提出できそうという方は、利用を検討してみるといいでしょう。

それでも申告が間に合わない人は…

入院や災害、家族の不幸など、予想できないアクシデントのために、どうしても確定申告に間に合わない人もいると思います。

そんなときは、「所得税の申告等の期限延長申請手続」を税務署に提出してください。

正直、申請が認められるハードルはかなり高いです。ですが、税務署から「確定申告が期日内に出せない正当な理由がある」と認められれば、アクシデントが解決した日から2カ月間まで、申告の期限を延ばすことができます。

税務署の人間も鬼ではありません。どうしても申告が間に合わない、納税が間に合わないときは、自分の悩みを打ち明け、相談してください。きっと親身になって相談に乗ってくれるはずです。