中長期的な有望銘柄発掘の鉄則は「”森”を見ることから始めるべし」

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 ミサイル、東京五輪、第4次安倍内閣発足など、非常に相場が読み解きにくい現代に選ぶべき道は中長期株式投資だった。初心者や負け続けている人必見! 悩める者の足元を照らすべく、賢者が独自のメソッドを公開する。

◆全体相場の流れを見たうえで強い業種の絶好調企業に焦点を!

 開口一番「まずは森を見てから、次に林を見て、最後に木を見るという手順を踏むのが中長期的に有望な銘柄を発掘する際の基本ですね」とフェアトレードの気鋭のアナリスト・田村祐一氏は指摘する。森とは、株式市場全体の状況のことだ。昨年9月以降、日経平均は歴史的な急騰を記録してバブル崩壊後の戻り高値を抜いたものの、昨年11月半ばから調整ムードとなった。しかし…

「今はグローバルに見ても強い相場が続いている」と田村氏は分析する。どれだけ有望な銘柄であっても、森が繁栄していなければ本格上昇を期待しづらい。その意味でも、今は非常に好ましい環境にあるというわけだ。

◆足元で強さが際立つのはバイト求人広告と原油関連

「そして、林は業種を意味します。どんな相場においても、必ず強い業種と弱い業種が出てくるもので、当然のごとく盛んに物色されるのは前者です」

 足元で強さが際立つ業種として、田村氏は人材派遣と原油関連を挙げる。

「有効求人倍率がバブル期超えとなっているように、日本は空前の人手不足に陥っています。ただ、人材派遣会社の多くはすでにそのことがかなり株価に織り込まれており、今から狙うとしたらアルバイト求人広告でしょう。一方、原油価格が短期的な上値抵抗ラインを上抜けて、底打ちから上昇に転じた気配が漂っています。そうなると、原油価格の上昇が追い風となる企業が株式市場でも物色されやすくなりますし、業績にも好影響を及ぼします」

 アルバイト求人広告と原油関連に的を絞ったうえで、木(個別銘柄)を見定めていくことになるわけだが、

(1)増収増益の業績予想
(2)短・中・長期のチャートが上昇トレンドを描く

 という2つの条件を満たしていることが大前提という。これらの手順を踏んで田村氏に4銘柄を選んでもらった。ぜひ参考にしてほしい。

《田村流メソッド》
1 まずは森(全体相場)を見て、流れを確認せよ
2 次に林(業種)を比べて、目立つところに照準!
3 最後の木(個別銘柄)は、業績とチャートを確認

《田村氏推奨銘柄》
●JXTGホールディングス(東1・5020)
現在株価:644.1円
JXと東燃ゼネラルが経営統合して発足。国内シェアに5割を握る石油元売りの最大手。原油価格の上昇が顕著になると、同社の株価も“つれ高”しやすい。無論、業績にも絶好の追い風となる

●国際石油開発帝石(東1・1605)
現在株価:1278.5円
20数か国で原油・ガス田の開発を手がかけている。世界有数の大規模な権益を保有しており、国内では最大規模の埋蔵量を獲得している。JXTGとともに、原油高で真っ先に物色されやすい銘柄

●エン・ジャパン(JQ・4849)
現在株価:6300円
求人情報サイト運営の大手で、転職情報に強いという印象があるが、キュレーション型アルバイト求人情報サイト「エンバイト」も人気。検索による仕事探しにとどまらず、AI活用のレコメンドも

●フルキャストホールディングス(東1・4848)
現在株価:2367円
短期人材派遣ビジネスが主力だったが、同分野から撤退し、アルバイトの紹介やその給与管理代行に軸足を移す。位置情報を活用した短期・単発アルバイト専門求人サイト「おてつだい」が好評

※株価などのデータは3月8日終値時点のもの

【アナリスト 田村祐一氏】
フェアトレード所属。統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせた銘柄分析に定評。イベント投資にも注力

取材・文/中長期株式投資術取材班 図版/小田光美
― [中長期株式投資]仕込みの極意 ―