質問です。この1週間で、アナタは何回自炊しましたか?ゼロの人は、もしかして食生活が乱れがちかも……。心身健康に過ごすためには、まず食への関心を高めることから!ということで、今回は土鍋なのに電気で炊ける“炊飯器界のパイオニア”に急接近!

「お米をおいしく炊く」改革!

2000年の発売時から、食ツウや料理人の間で支持されている伊賀焼の土鍋「かまどさん」。焼物の町、三重県伊賀市丸柱にある窯元「長谷園」が、天保3年から続く伝統と技術を守りながら生産しています。累計出荷台数80万台、予約から6か月待ちという最高峰の土鍋で炊くご飯は、冷めてもおいしいと評判です。

しかし、ひとつだけ残念なところが。そう、オール電化の人には不向きだということ。そこに目を付けたのが、ホームベーカリーでのパン焼きを追及してきたメーカー「siroca」でした。伝統+テクノロジーという、世界の違うもの同士が情熱を通わせた「かまどさん電気」は、企画から完成まで4年、試作500個と米3トン以上を費やした、一大プロジェクトとして成功しました。

日本の“炊飯器史”に刻まれた「土鍋の炊飯器」で炊くお米は、正真正銘直火炊きの味。伊賀焼の信頼性と、現代社会に合わせた利便性を兼ね備えた「かまどさん電気」が実際どれだけスゴイのか、伊賀焼の歴史とともに見ていきましょう!

「かまどさん」の生産地は、奈良時代から続く「伊賀焼の里」

天保3年から丸柱の山奥で伊賀焼を守り続けている「長谷園」。主屋をはじめ、離れや展示室、工房など14カ所が国登録有形文化財に指定されています。

「長谷園」は、伊賀焼の里として有名な三重県伊賀市丸柱にあります。江戸時代前半には、この土地を治めていた伊勢津藩2代藩主の藤堂高次が、全国から陶工を招いて茶器などをつくらせていました。その後、乱掘や陶工の減少などにより、一時は衰退。9代藩主藤堂嵩嶷(たかさど)が産業を盛り上げるため伊賀焼を復活させたことから、大衆の生活用品として土鍋などが出回るようになったそう。

通常の作業場は掘りごたつになっていて、職人さんは長時間そこに座ったまま制作に没頭します。陶土の香りが漂う独特の空間は、初めて来たのになんだか懐かしい気分……。長谷園の名品は、ここから生まれます。

伊賀焼で使われる陶土は、微生物の化石が含まれる400万年前の「古琵琶湖」の地層から産出されています。遺骸は、高温で焼くことで燃え尽き、無数の細かい穴となります。これが“伊賀の土は、呼吸する土”と呼ばれる理由。耐火度の高い陶土でつくられた「かまどさん」は、ゆるやかな熱伝導と蓄熱性に優れ、炊いた後も“呼吸”して水分量を調整するので、冷めてもおいしいんです。

江戸時代から昭和40年代まで使用され、2011年に国登録有形文化財に指定された「旧登り窯」。16連房それぞれに作品を入れ、下から順に15〜20日かけて焼き上げていました。日本で現存するのは、ここだけだそう。

「かまどさん電気」の土鍋は、鍋底に温度センサで熱を測るためのセンサ受光部を設置し、水温を見ながら最適な炊飯を行ないます。土鍋炊きのおいしさを電気でそのまま再現するために、IHではなく、あえて昔ながらの“シーズヒーター”にこだわっています。

余談ですが、詩人・松尾芭蕉のふるさととしても知られる伊賀の国。現在の伊賀市にある「俳聖殿」には、芭蕉の等身大とされる座像(国重要文化財)が安置されていますが、なんとこれ、伊賀焼でつくられているとか!座像の芭蕉も呼吸をしている……かもしれませんね。

伊賀焼と土鍋の素晴らしさを知ったところで、さっそく実食!

「かまどさん電気」(税抜価格7万9800円)。土鍋を含むサイズは約W30×D30×H26.1[cm]。3号炊き。

本物の土鍋を電気で使えるのは、直火の火力に近いシーズヒーターを採用し1300Wで炊き上げるから。炊飯後は、土鍋ごと食卓に運べます。本体に乾燥モード機能がついているので、土鍋を洗ったあともスイッチひとつでお手入れ簡単!炊き上がりのメニューも選べるので、一般的な炊飯器と変わらず使い勝手が良いのも特長。

手塩にかけて開発された「かまどさん電気」。炊き立て、粒立ち完璧のご飯からは、香りを運ぶ湯気がフワ〜ッ。このあと、塩で3膳いただきました(まだいけた!)。

炊き上がりを見て、感嘆しました。ご、ご飯が、おしとやか!20年前の炊飯器でご飯を炊いている筆者の舌は、あまりのおいしさに震えました……。塩や天然わさびなどの調味料と合わせれば、ご飯本来の味わいが楽しめるし、漬物と合わせればエンドレスでいけちゃいます!

(左から)開発担当のsiroca副社長の安尾雄太さんと、長谷園七代目当主・長谷優磁さん。「文明の進化に合わせていくのも我々の使命です」と語ってくれました。

新しい炊飯器が欲しくて家電量販店に行っても、性能のいい炊飯器が多くて正直迷いますよね。でも、「かまどさん電気」で炊いたご飯を食べてしまったら、もう選択肢は浮かばないはず。長く使い続けられると思えば、コスパは申し分ありません。

睡眠時間を削ってまで働くけど、本当は丁寧な暮らしがしたい――。「かまどさん電気」は、そんな人の救世主でもあります。炊いたご飯を塩だけで味わうのも良し、季節の野菜や旬の魚貝を入れて炊き込みご飯にすれば贅沢な主食にだってなります。どんどん食生活を豊かにしましょ!