新型パワーユニット「Honda RA618H」を搭載した新型マシン「STR13」。(画像: 本田技研工業の発表資料より)

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 昨年マクラーレン・ホンダ復活が夢と終わり、「マクラーレン・セナ(ロードカー)」が発売されて、F1ドライバーのレジェンド、アイルトン・セナが存命であった頃が「思い出」とついえたと感じていた。しかし今年、トロロッソと組んだことで、制約を逃れて「ホンダ」は再び羽ばたきだした。新しい夢の始まりであろうか?

 2018年3月8日、第2回F1プレシーズンテストで、トロロッソのドライバー・ピエール・ガスリーによって169周を走破した2018年ホンダマシーンは完璧な信頼性を見せ、全体3位のタイムを記録した。予選アタックやレースなどのシミュレーション169周をこなし、トラブルなしでベストラップタイム1分18秒363を記録。ホンダ復活を印象付けた。ホンダが回復基調であることは事実であるといえるが、その原因がどこにあるのかが興味をそそる。

■マクラーレンからの要求「サイズゼロ」は無理だった

 3年前、マクラーレンはホンダのF1復帰をもちろん歓迎していた。しかし、名門マクラーレンのボディ制作からの視点での要求は厳しかった。それは「常勝マクラーレン」を維持すべく目標を置いているからに違いないが、復帰1年目のホンダでは、エンジン製作上からの要求が通りにくかったのだろう。

 「【さらばマクラーレン・ホンダ】F1最強ブランドの終焉 「サイズゼロ」の失敗?」でも書いたように、マクラーレンからの要求「サイズゼロ」は矛盾が大きい要求だった。マクラーレンにしてみれば「ホンダならやってくれる」と期待をもって要求していたのであろうが、技術的にホンダは応えることが出来なかった。

 ターボチャージャーまでエンジンのVバンクの中に入れることは、空力的メリットを考えてもマイナスだったのだ。推測だが、直径が縮小されて吸気量が制限されてしまう問題を解決するため、無理な工夫を繰り返して信頼性まで落としていたのではないのか?

 やはり直径を小さくすることは、ターボチャージャーの性能を制限し、車全体の性能を落とす結果になることだった。「空気力学」の基本を、マクラーレンとホンダが無視し続けた理由を聞いてみたいものだ。

 一方、トロロッソはホンダの意向を汲んで制限を解除したようだ。ここから始まるトロロッソ・ホンダとピエール・ガスリーの新しい夢の始まりを期待して、2018年F1レースを見ていこう。そしてEV開発に集中していく世界情勢の中で、F1がどのようなレギュレーション改革を見せるのかも注目したい。