米証券取引委員会、暗号通貨取引所は要登録の見解。ICOトークンなど証券に該当の可能性

米国証券取引委員会(SEC)が、規制なく行われているデジタル資産のオンライン取引に警告し、暗号通貨取引所は証券取引所と同様にSECに登録すべきだとする見解を発表しました。現在SECに登録している暗号通貨取引所はひとつもありません。

SECの主張は「暗号通貨取引所の多くは証券と認めても差し支えない仮想通貨を上場しており、証券はSECの監督下で取引されねばならい。したがって暗号通貨取引所はSECに登録すべきである」という内容。取引所の利用者に対しても、現状では暗号通貨取引所は野放し状態であり、何らかの操作や詐欺的行為から被害者を守ることができないとしています。SECの見解は取引所に自発的な登録を促すもので、強制というわけではありません。ただ、暗号通貨取引所が取り扱う一部銘柄もしくはICOトークンなどの"デジタル資産"がアメリカ連邦法における"有価証券"かどうかにかかわらず、審査を受け登録することで一般的な証券取引所と同等の"信頼"を得るほうが取引所や利用者など全体にとっては良いことかも知れません。

もし、このまま暗号通貨取引所がSEC登録を避け続けるならば、SECができることはせいぜい利用者に対して取引所利用のために、どんな暗号通貨を選択しているか、価格設定の仕方がどうか、利用者すべてが平等に扱われるかといった膨大な項目を記したチェックシートを提供することぐらいしかありません。SECは利用者に対して、取引所の信頼度、健全性、安全性を吟味するよう強く推奨しています。

2018年に入ってから、暗号通貨界隈ではコインチェックからのNEM大量流出や、BitGrailのNano流出問題などが相次いでおり、特にBitGrailについては問題発覚後も利用者に資産の返還措置などが行われないままとなっています。また、ICO(Initial Coin Offering、暗号通貨を使った資金調達)も失敗に終わったり、詐欺的なものが数多く存在するという報告も出ています。

これらの例が示すように、(きちんと審査される証券取引所とは違い)どこからも監督されない暗号通貨への投資でひとたびトラブルが発生すれば、現状では利用者の資産保護があるかどうかは取引所やICO実施元の判断しだいにならざるをえません。

ただ、SECの見解発表に対する仮想通貨界隈の反応はといえば、取引所がSECの監督下に置かれて規制が入ることが懸念されるとして(他の要因もあるにせよ)、ビットコインを始めとする各銘柄ともに相場を大きく下げる動きを示しています。