公益社団法人「あすのば」から給付金を受け取る貧困世帯の子どもたちの声からは、「当たり前」の生活を奪われている現状が見える(写真はイメージです)

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「貧困」の「貧」は
現金給付で解決できる

 日本に「子どもの貧困」が存在することは、今や常識に近くなった。「子どもの貧困対策法」も、2013年の成立から5年が経過し、より有効な法律とするための検討の時期を迎えている。

 今回は、貧困状態にある子どもたちと保護者たち1500名の声を紹介したい。その人々は、生活保護世帯、生活保護の対象となり得るものの制度を利用していない世帯(要保護世帯)、生活保護基準以上の所得はあるものの住民税非課税となっている低所得世帯(準要保護世帯)の子どもたちと保護者たちで、公益社団法人「あすのば」から3〜5万円の給付金(以下「あすのば給付金」)を受け取り、その後のアンケート調査に回答した。

 あすのば給付金の対象は、小学校・中学校・高校への入学、大学などへの進学、就職、養護施設退所など「新生活」を迎える子ども本人または保護者だ。返済義務はなく、子ども自身の学業成績や生活態度などは一切問題にされない。

 最も重視されるのは、経済状況の厳しさだ。2015年度のスタート以後、年々存在が広く知られるようになり、応募者が増加した。企業・個人による寄付金額も年々増加し、2017年度は1億2000万円にも達している。しかし、応募者の約半数は選考から漏れてしまう現状となっている。一民間団体の「大海の一滴」には、限界がある。

 しかし、「あすのば」のアンケート調査は、家庭のお金が足りないことが子どもから数多くの「当たりまえ」を奪っていることを明らかにした。また、「当たりまえ」を奪われている子どもたちからは、さらに社会との「つながり」や将来へとつながる「思い出」となる経験も奪われやすいことが明らかになった。

 現在、直ちにそれらの困難を軽減する手段は、現金給付しかない。何にでも換えられる現金は、「貧」がもたらす「困」を解消することができる万能薬だ。あすのば給付金の3〜5万円は、現金給付の「万能薬」ぶりも明らかにしている。

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