ドイツで昨年6月に可決され、今年1月から施行されている「ソーシャルメディアにおける法執行を改善するための法律」(通称:NetzDG)ですが、あまりに多くのコンテンツがソーシャルメディア企業によりブロックされてしまうことを受け、改正の方向へ動き出していることがわかりました。

行き過ぎたヘイトスピーチ規制は、表現の自由の妨げに?

ドイツのヘイトスピーチ規制法は、ヘイトスピーチがソーシャルメディアに投稿された場合、明確な場合は24時間以内、査定が必要な場合は1週間以内に、プラットフォーム運営者に削除を求めるものです。NetzDGは、違反すると最大5,000万ユーロ(約66億円)と、莫大な額の罰金を科される可能性がある、野心的な法案として、ヨーロッパの他の国々から注目されていましたが、2018年1月1日に施行されてからというもの、削除されるコンテンツが多すぎたため、表現の自由が保たれていないとの批判を受けています。
 
Facebookは、昨年11月末にドイツ2つ目となるヘイトスピーチ対策オフィスをオープンし、スタッフ500人を増員しました。ドイツ国内では現在、首都ベルリンとエッセンの新オフィスを合わせて総勢1,200人がヘイトスピーチ投稿の査定・削除を行なっています。
 
Facebookのヨーロッパ、中東及びアフリカの公共ポリシー部門のヴァイス・プレジデントのリチャード・アレン氏は、「違法なコンテンツの削除は簡単だと思われがちだが、そうではない」と語っています。「Facebookは、すべてのNetzDG報告を、法的観点から注意深く査定している」と、同氏はヘイトスピーチの査定プロセスに関してコメントしています。

不必要にブロックされた投稿の削除取り消しも

ドイツキリスト教民主同盟と、ドイツ社会民主党の議員たちは、NetzDGの改正に向けて動き出しています。
 
「新しい条件を追加して、不当に削除された投稿の復元ができるようにする」と、社会民主党の代表者は法案の改正方針について述べました。
 
また、キリスト教民主同盟の議員は、投稿の削除を担う、第三者組織の起ち上げを提案しています。NetzDG法下でもそのような組織の設立は可能とされていますが、現在はFacebookのように、ソーシャルメディアの運営者が直接ヘイトスピーチ投稿に対処しています。
 
自由民主党は、投稿されたコンテンツが削除されるべきかどうかは裁判所に委ねられるべきとの見解を示しており、NetzDGを改正しても問題解決にはならないと主張しています。
 
 
Source:Reuters
Photo:Hamza Butt/Flickr
(lexi)

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