検索から見た平昌五輪、注目度1位は?

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3月9日から韓国で2018年平昌冬季パラ五輪が始まっています。どんなドラマが生まれるのか楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。
今回は、一足早く2月25日に閉会式を迎えた2018年平昌冬季五輪(以下、平昌五輪)を検索の視点から振り返り、注目を集めた競技、選手などを検証していきます。

注目競技はやっぱり「カーリング


平昌五輪での日本勢は、金メダル4個を含む計13個のメダルを獲得。フィギュアスケートの羽生結弦選手や宇野昌磨選手をはじめ、スピードスケートの小平奈緒選手、高木美帆選手など、多くの選手が熱いドラマを視聴者に見せてくれました。
この他にも、フィギュアスケート女子シングルにおけるアリーナ・ザギトワ選手とエフゲニア・メドベージェワ選手の競演、男子30kmスキーアスロンにおけるシーメン・ヘグスタッド・クルーゲル選手の67人ごぼう抜きなど、日本人選手以外に注目しても見どころの多い五輪だったと言えるのではないでしょうか。
それではここで、開会式や閉会式のセレモニーを含めた競技名、種目名などの検索数ランキングを見ていきましょう。

こちらは開会式前日の2月8日から閉会式の翌日2月26日までの期間を対象に、検索数をランキングにしたものです。最も検索数が多かった「カーリング」を含む検索ワードは、「フィギュアスケート」を含む検索ワードの実に1.5倍にも上りました。
一方、NTTドコモが提供する「みんなの声」のアンケートではフィギュアスケートが印象に残ったと答えている人が多く、検索数ではトップだったカーリングを大きく引き離しています。検索数とアンケート結果で違いが見られるのは面白いところですよね。

出典:平昌五輪、1番印象に残っているのはどれ?(NTTドコモ みんなの声)

カーリング」と一緒に検索されたワードは?

検索数ランキングで1位となった「カーリング」について、もう少し詳細を見ていきましょう。下記のグラフは2月8日〜2月26日までの期間で「カーリング」を含む検索ワード全体の推移と、その中でも「女子」を含む検索ワードの推移を表したものです。

カーリングは2月8日から混合ダブルスの試合が始まりましたが、検索数が大きく伸びたのは女子の1次リーグが始まった2月14日からでした。全体の動き(青い線)と「女子」を含む検索数の動き(オレンジの線)が似ている点や、日本女子チームの試合が無かった日(2月16日と2月18日)の検索数が落ちている点から考えても、検索上は女子の試合への興味・関心が高かったと推測されます。ちなみに、ピークとなった2月24日は女子の3位決定戦が行われた日でした。

さらに「カーリング」と一緒に調べられた主な検索ワードが、どのような推移をたどったのかも同じ期間で見ていきましょう。

一緒に検索されることが多かったのは「ルール」でした。
カーリングは野球やサッカーのようにテレビで頻繁に放送される競技ではないため、どうすれば得点になるのか、各ポジションはどんな役割なのかといった基本的なルールを調べる人が多いという事がこの結果から分かりますね。「ルール」の検索数が大きく伸びている日(2月15日、17日、24日)はいずれも日本女子チームの試合が行われた日。試合日と連動している事を踏まえると、試合当日にスマートフォンでルールを検索しながらテレビ観戦をしていた人が多かったのではないでしょうか。
ちなみに「結果」の検索ワードでは、イギリスとの3位決定戦が行われた2月24日ではなく2月23日にピークがありました。この日は日本対韓国の準決勝が行われた日。決勝に出られるかどうかを気にしていた人がそれだけ多かったという事ですね。
ニュースやSNSで見かける機会が多かった「おやつ」は2月18日に大きく検索数を伸ばしています。また「かわいい!」と話題になった藤澤五月選手は名字の「藤澤」が2月20日頃から、日本代表メンバーの所属するチーム「LS(ロコ・ソラーレ)北見」は「北見」が銅メダル獲得後から検索されており、どの時期に注目されるようになったのかが分かります。

みんなが「ルール」を検索した「パシュート」と「マススタート」

カーリングは基本ルールを検索する人が多いという事をお伝えしてきましたが、競技名の場合はどうなのかも気になるところです。2月8日〜2月26日の期間で「競技名 ルール」「競技名 とは」での検索数を調べたところ、下記のような結果となりました。圧倒的に「カーリング」が多く、その後に「パシュート」「マススタート」と続いています。

今回の五輪から正式種目となったスピードスケートの「マススタート」と、2006年のトリノ五輪から正式種目となった同じくスピードスケートの「パシュート」は、競技そのものが珍しい事もあり、ルールや基本情報を調べる人が多かったようです。どちらの競技も、大人数が一斉にスタートするので、見た目のインパクトや珍しさなどから興味を抱いた人も多かったのではないでしょうか。日本はどちらの競技でもメダルを獲得しているので、今回の五輪を機に競技の認知度も上がっていくのは間違いないでしょう。

選手別はやはり羽生結弦選手が断トツの検索数

続いて選手別での検索数を見ていきます。ランキングはこのような結果となりました。

フィギュアスケートは羽生結弦選手と宇野昌磨選手がそれぞれ金メダルと銀メダルを獲得し、本当に盛り上がりましたよね。特に羽生選手はけがからの復帰戦ということもあり、ファンの皆さんの喜びもひとしおだったのではないでしょうか。検索数でもこの二人が見事に1・2フィニッシュを決めています。
羽生選手については「もともと検索数が多いのでは?」と感じる人もいるかと思いますが、平昌五輪期間である2月の検索数は、他の月と比較してもやはり断トツ。年間の検索数推移を見るとはっきり分かります。

2月の平昌五輪期間中は、それ以前の期間と比べて平均値の3倍以上も検索されています。丸で囲んでいる4月と11月には羽生選手関連で以下のように大きなニュースがありましたが、検索数としては2月に遠くおよびませんでした。

・4月2日:世界フィギュアスケート選手権で大逆転劇をみせ1位
・11月9日:公開練習中に右足首をけが、NHK杯欠場へ

それでは、2018年2月の検索数を日別に見ていきましょう。

2月では、17日に行われたフィギュアスケート男子フリープログラムの日がピークとなっています。17日は皆さんもご存じのように羽生選手が素晴らしい演技で206.17点を記録して金メダルを獲得した日。ニュースやTwitterなどで世界中が羽生選手を賞賛した、忘れられない一日でしたよね。

多くの感動をくれた平昌五輪、平昌パラ五輪も楽しみましょう!

検索という切り口で見ていくと、競技ではカーリング、選手では羽生結弦選手への注目度が群を抜いていた平昌五輪ですが、他にも素晴らしいシーンや感動的なドラマは幾つもありました。
3月9日から始まる平昌パラ五輪では一体どんなシーンを見る事ができるのか、どんなドラマが展開されるのか、今から楽しみですね!

データ提供:dメニュー検索数集計結果より(期間:2017年3月1日〜2018年2月28日)