古屋一樹社長(写真左)

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 セブン―イレブン・ジャパンの店舗数が全国2万店を突破した。コンビニエンスストアが飽和といわれながら、店舗数をここまで増やせたのは、変革を続けてきたからだといえる。同社が標榜する「変化対応力」とそれを具現化する「徹底力」の普遍性に学ぶべき点は多い。

 1974年に東京・豊洲に1号店を出店。1万店到達は2003年だから、1号店から約30年かかった。しかし1万5000店は1万店達成から10年後の13年、さらに2万店は一段とピッチが上がり、18年1月末と5年間で達成した。

 いくら出店しても消費者の支持を得られなければ、不採算店のヤマを築くだけだ。2万店の達成はおろか維持すらできなかっただろう。消費者の支持を受け続けてきたのは、変化対応力と徹底力である。

 消費者や時代の変化を察知する情報収集・分析力に加え、一度始めた事業は簡単には諦めない。改善と工夫を重ね、何度でも一つの事業に挑戦していく粘り強さ。今や1000億円近くの売上高のある「淹れたてコーヒー」は成功するまでに何度も失敗したという。

 変化対応力と徹底力は頭では分かっていても、なかなか実行できるものではない。この点で“コンビニの父”といわれた鈴木敏文セブン&アイ・ホールディングス元会長の存在は大きかった。

 それを社風にまで高める徹底力は、単にお題目で終わらせることはなかった。組織を弱体化させるのは、はびこる妥協と無責任だとすれば、それを徹底的に排除してきた。

 セブン―イレブンは2万店を単なる記号にしてはなるまい。このところ、コンビニは飽和状態になっているといわれる。しかし「変化に対応していけば、コンビニは飽和にならない」とは鈴木氏の言葉だ。

 少子高齢化や人口減に伴い、市場環境はさらに変化することが確実視される。3万店、4万店に向けて変化の気づきを維持し、新しい挑戦をして、コンビニを超越した存在になってほしいものである。

ローソンは店舗でネット予約を受け取り
 ローソンは6日からネットで予約を受けた食品を店舗で販売するサービス「ローソン フレッシュ ピック」を始めた。取扱商品は青果やミールキット、にんべん(東京都中央区)などの専門店の食品など約500種類。東京都世田谷区や横浜市などの約200店舗で始め、2019年2月末までに首都圏に広げる。全国展開も検討する。

 利用者はスマートフォン経由で8時までに予約すると、指定した店舗で18時以降に受け取ることができる(写真)。竹増貞信社長は「忙しいため効率的に家事をしたいといったニーズをつかむ」と述べた。

 生鮮品のネット販売では、西友(同北区)は楽天、セブン&アイ・ホールディングスはアスクルと組んでいる。ローソンは店舗の物流網を活用した。