日本郵便は5日、自動運転車の物流分野への活用実現に向けた実証実験を行うと発表した。実証実験は、千代田霞が関郵便局から銀座郵便局の間の公道で実施。期間は12日〜16日の5日間だ。

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 日本郵便での人手不足対策の切り札として、自動運転車での郵便物の輸送構想だ。実験経路は、千代田霞が関郵便局発、西新橋郵便局経由、銀座郵便局着である。千代田区の公道で郵便車を模した自動運転車を走らせ、疑似郵便物の積載・集荷・荷卸しにおける実現性や課題を検証する。

 日本郵便には、日本全国に郵便物を配達するという使命がある。人手不足が深刻な中、新たな技術の実用化までに至らなければ、この使命と公共性を維持できない。そのため、最新の技術の実用化に積極的に取り組んでいる。自動運転以外では、ドローンやロボットの活用だ。

 2017年11月13日には、国土交通省が検討している「物流用ドローンポートシステム」の実証実験を長野県伊那市長谷地区(美和郵便局〜道の駅南アルプスむら長谷)で実施。ドローンの高精度な着陸支援、人の侵入検知、気象計測で、目視外飛行時の安全な離着陸や荷物等の取り降ろしを目指す。

 2017年12月21日には、ローソンやZMPと協力し、南相馬市スポーツセンター内トリムコースにて、配送ロボットによる無人配送の実現可能性を検証。拠点間輸送やラストワンマイルへの配送ロボットの活用を目指す。

●実証実験の協力体制

 日本郵便の実証実験に協力するのは、アイサンテクノロジー、ティアフォー、そして、損害保険ジャパン日本興亜だ。

 アイサンテクノロジーは、自動運転には欠かすことができない3次元地図を手掛ける名古屋に本社をおくソフトウェア会社である。昨年6月には、愛知県が始める自動運転車の公道実験の受託先に決まっている。道路の詳細な状況を盛り込んだ地図の正確性が競争力の源であり、実証実験の実施実績を買われたのであろう。

 ティアフォーは、オープンソースの自動運転ソフトウェア 「Autoware」を開発し、2017年12月に日本で初めて一般公道における遠隔制御型自動運転システムの実験を実施。レベル4(無人運転)の自動運転に成功した会社だ。さらに、市街地や中山間地域での近距離移動を目的とする完全自動運転の小型電気自動車を開発している。

 自動運転は技術上の課題に加えて、社会的な受容性や事後責任への対応も喫急な課題だ。実証実験には、損害保険ジャパン日本興亜も加わる。リスクアセスメントでの実効性のある保険サービスの実現に役立てるのであろう。