工作機械は外需が6ー7割(写真はツガミの長岡工場)

写真拡大

 日本工作機械工業会(日工会)は4月に、工作機械の輸出管理支援事業を始める。コンサルタントや講師を有料で企業に派遣し、研修や法令で定められた管理体制の整備などを手伝う。現在は会員企業からの法解釈などの相談に職員が無償で回答している。工作機械の一部は安全保障上の理由で輸出に国の許可が必要。2017年の省令改正でこの評価基準が新しくなり、中小企業だけでなく大手からの相談が増えている。

 経済産業相の輸出許可が必要か否かの根拠になる精度の評価基準は、数値制御(NC)装置で補正が可能と言われる「PA」から、機械本来の精度を示すとされる「UPR」に変更された。これに伴い、工作機械メーカーは、UPRの定義、試験環境や暖気運転の条件などを、新たに適切に把握する必要がある。

 日工会の支援事業は初年度は原則として会員企業向けとする。問い合わせが増加している機械商社や機械ユーザーなど会員外にも段階的に対応していく。料金など詳細は未定。

 輸出管理の実務経験がある企業のOBらを企業に派遣する。法令で定めた管理体制の整備を含め、企業が法律を順守しながら効率良く業務を進める支援をする。同様の助言をする団体はほかにあるが、工作機械に特化した支援は珍しいという。

 工作機械の輸出管理をめぐっては、通常兵器の過剰な蓄積を防ぐ国際紳士協定「ワッセナー・アレンジメント(WA)」の新しい合意内容に基づき、17年6月に経済産業省令が改正された。核兵器や関連技術の拡散を防ぐ国際的な枠組みの「原子力供給国グループ(NSG)」でも同様に、輸出の精度評価基準をUPRに変更する方向で議論されている。