アメリカのGrayshiftという新興企業が、「iOS11を搭載したiPhoneをロック解除できる」と主張、解除のためのツールの料金も提示しています。

15,000ドルでiPhoneをロック解除できる

先日、サン電子の小会社でイスラエルを拠点とするCellebriteが、iOS11搭載iPhoneを含むすべてのiPhoneをロック解除できることが判明したと報じられましたが、今度はアメリカの無名の新興企業Grayshiftが、自社のマーケティング資料で「GrayKey」というiPhoneロック解除ツールを宣伝、話題となっています。
 
米メディアForbesが入手した宣材には、300回の使用で15,000ドル(約160万円)という、GrayKeyの金額が記されています。なおこれはオンライン版の料金で、利用回数に制限のないオフライン版は30,000ドル(約320万円)です。

情報を公開していないGrayshift

Grayshiftは別の資料において、現在iOS10とiOS11搭載のiPhoneがロック解除可能であり、近くiOS9搭載モデルにも対応すると述べています。昨年発売されたばかりの、iPhone8/8 Plus/Xもロック解除可能とのことです。
 
Forbesは非公開Googleグループに、GrayKeyを実際に入手、iPhone Xのロック解除に成功したとの投稿があった、と報告しています。ただし同メディアは、このツールが本当にGrayshiftの主張どおりに動作するのかは確認できなかったとし、また同社がほとんど情報を公開していないうえに、直接連絡が取れなかったと伝えています。

iOSハッキングの専門家が創業か

LinkedInに掲載されているプロフィールによれば、Grayshiftは2016年9月、デビッド・マイルズ氏らによって創業されています。マイルズ氏は以前、国家安全保障局(NSA)を含む米政府機関向けにハッキングツールを開発したと報じられたEndgameに勤務していました。
 
またForbesが入手した情報によると、Grayshiftにはサイバーセキュリティ企業Optivの元社員も勤務しているようです(前述のマイルズ氏も同社での勤務経験あり)。Optivは米政府向けに「ゼロデイ・エクスプロイト」(開発者がプログラムの脆弱性の修正パッチを提供する前にそれを悪用する攻撃)を開発していたとの噂があるほか、iOSハッキングを専門としているともいわれている企業です。

常に最新iOSへのアップデートを心がけて

ただしForbesが指摘しているように、一般ユーザーはGrayKeyによるロック解除を心配する必要はありません。15,000ドルという高額な金額が提示されていることを考えれば、普通のユーザーがハッキングの対象になるとは考えにくいからです。
 
自分のiPhoneのデータを守るには、常に最新のiOSへとアップデートし、2ファクタ認証を有効にすることが重要です。

 
 
Source:Forbes
Photo:Elaine Smith/Flickr
(lunatic)