vol.04 しゃけスタンド

 先日23歳の誕生日を迎えたばかりのフィメール・シンガー脇田もなり。お酒が大好き! だけど酒場ビギナーな彼女が東京近郊の名店を探訪しながら、立派な酒呑みレディへの階段を昇っていく連載「名酒場 IN THE CITY」。第4回はどの街へ?


知る人ぞ知る“飲みカワ”女性シンガー、脇田もなり。2018年1月に23歳の誕生日を迎えたばかり。

 今回訪れたのは杉並区和泉。最寄りの代田橋駅を降りて甲州街道を越えると、「沖縄タウン」という看板を掲げた商店街「和泉明店街」が見えてきます。

 沖縄料理や名産品を販売するショップのほか、既存の飲食店も沖縄フレーバーなメニューを提供するなど、商店街が一丸となって沖縄推しにイメチェンしたことでも有名になりました。

 最近では、沖縄関連以外にも人気の酒場や食堂ができたりと、ふたたび注目が集まっています。


商店街全体が沖縄推しの、通称「沖縄タウン」。中華食堂でゴーヤチャンプルー定食が食べられたりします。

 商店街をしばらく歩いたところにある「めんそ〜れ大都市場」。かつては生鮮品などを扱うお店が並んでいた年季の入ったマーケットも、現在は個性あふれる飲食店が軒を連ねています。

 このエリアの代表格といえるのが「しゃけ小島」。北海道産の天然鮭にこだわった美味しい焼き鮭定食を供してくれる食堂として大人気の店のすぐ隣に、今回もなりさんが訪れる「しゃけスタンド」があります。


2016年11月11日(十一十一で「鮭」の日)にオープンした「しゃけスタンド」。早くも代田橋の人気スポットになっている。

「鮭がメインの立ち呑み屋さんなんてあるんですね! 九州だと鮭ってあんまり食べる機会なくて(もなりさんは五島列島出身)、鯛とかハマチが出てくることが多いんですよね。あと、かわはぎかな。だから、どんな鮭料理が食べられるのか、すごく楽しみです!」

 カウンターに陣取り、まずはレモンサワーを注文。こちらはお酒とレモンが別々に出てきて自分で搾るスタイルですね。


がんばって搾ってるのに、なかなかレモンの果汁が出てこない……。

 もなりさん、目の前にある搾り器でレモンを絞ろうとするも、力が入らずになかなか搾れない!

「これ、どうやってやるんですかね?(笑)」

 絞り方のコツを教えてもらって、無事完成したレモンサワーで乾杯!

すじことクリームチーズは相性抜群!


レモンサワー(430円)。


酸っぱ〜い! けど、美味し〜い!

「うーん、酸っぱい! いつもはハイボールを呑むことが多いので、レモンサワーってあまり飲んだことがなくて。でもさっぱりしてて美味しい!」

 喉を湿らせたところで、数ある鮭メニューの中からもなりさんが最初に選んだのは、「すじこクリームチーズ」。


すじこクリームチーズ(540円)。

「おおーっ、なんだこれは!? 一瞬レアチーズケーキみたいに見えちゃった(笑)。では、いただきます……わ、初めての感覚。最初はそのまんますじこだけど、後からクリームチーズの風味がすごく広がる。焼酎とかに合いそうですね!」


すじことチーズの相性の良さに驚き!

 さらに魚卵ラッシュ! おでんのだしが染み込んだ豆腐にいくらがたっぷり乗っかった「いくら豆腐」。


いくら豆腐(590円)。

「すごい! いくらがこぼれちゃう(笑)。口に入れるとプチプチした食感が最高。だしそのものも美味しいけど、口の中でいくらの風味と合わさると、さらに美味しくなります!」


すじこ、いくらで魚卵ラッシュ!

「ねぎま」ならぬ「ねぎしゃ」とは?

 続いてはいわゆる「ねぎま」の鮭ヴァージョンといえる、「ねぎしゃ串焼き」を注文。


ねぎしゃ串焼き(290円)。

「鮭の串焼きなんて、食べるの初めて! 柚子胡椒をつけていただきます……うーーん! これヤバいです! 柔らかいし、旨味がしっかりあって。もはや「美味しい」を通り越してます!」


美味しいの向こう側を見せてくれた「ねぎしゃ串焼き」に、もなりさんも思わずサムズアップ!

 すじこやいくら、鮭の串焼きときたら、日本酒が欲しくなるというもの。店長がオススメしてくれた神奈川のお酒「いずみ橋 秋とんぼ」を合わせてみましょう。


いずみ橋 秋とんぼ グラス(380円)。

「今まで飲んだ中で、一番すっきりしてる日本酒かも。飲みやすいし、すじこクリームチーズと日本酒のほんのり甘い味わいが合いますね……なんて、言ってる自分が面白くなってきちゃった。だんだんお酒のことを知っていってるなって(笑)」


着実にお酒の美味しさを覚えはじめてる!

 壁に貼られたメニューをじっくり眺めるもなりさん。

「こうしてメニューをじっくり読み込んで、たくさんあるおつまみの中から次に何を注文するか考えつつ呑むのが、ひとり酒の楽しさなんですよね〜」

 ……と、前回訪れた代田橋「えるえふる」の會田さんから伝授されたひとり酒の極意を早速開陳するもなりさん。なんと、メニューの中に「カレー(辛口)」があるのを発見!

本格的な南インド風カレーが登場


立ち呑み屋には珍しいカレーを注文。出てきたのは……?

 注文して出てきたのは、予想を遥かに超えて本格的な南インド風カレーのミールス! 

「えっ、すごい!? 給食みたい(笑)。これ、どうやって食べればいいんですかね?」


カレー(辛口)(1000円)。

「鮭の身や頭などいろんな部分が入っているので、お皿の上で調理する感じで、カレーを混ぜたりして食べてみてください」(店長・小林雄一さん)

「いただきます! ううーーん、スパイシー! 赤いカレーは、トマトの酸味も美味しいし、鮭も豪快には入ってます。私の大好きなカレーですね。黄色い豆のカレーも、クリーミーで美味しい!」


店長の小林さん、実はもなりさんがかつて所属していたグループの大ファンなのだそう! ソロ・シンガー脇田もなりも応援よろしくお願いします♡

「ライスの上に乗っているのは、鮭の皮です。〈パパド〉というインドの揚げせんべいの代わりに、しゃけ屋なので鮭の皮をパリッと揚げたものを付け合わせにしました」(小林さん)

 鮭の美味しさを、バラエティに富んだ料理で楽しませてくれるこのお店。それにしてもメニューが豊富です。

「鮭をベースに、自分が食べたい料理や呑みたいお酒を揃えて。あとはカレーとスパイス料理もやりたいなって思って。鮭は養殖モノは使わず、天然にこだわっています。北海道から送っていただいている鮭を使うのは、〈しゃけ小島〉と同様。スタンドで出してる焼き鮭も隣で焼いて持ってくるんですよ。でも、こちらのほうが立ち呑みで席がないぶん、ちょっとだけお安く提供してます」(小林さん)


仕事帰り、軽く晩ごはんを食べるのにも使えそう!

 女性一人でサクッと一杯飲みにくるお客さんも多いという「しゃけスタンド」。もなりさん、最後に今日の感想は?

「他ではなかなかありつけないようなメニューが揃ってて、しかも全部美味しかったです! 普通の鮭料理と違うし、値段も安い。他のごはん屋さんで食べたら、きっともっと値段がいくぐらいの美味しさがあるので、鮭が食べたくなったらここで食べるのが一番だと思います!」


おまけ:沖縄タウンは猫好きにもたまらないエリアです!

しゃけスタンド
所在地 東京都杉並区和泉1-3-15
電話番号 非公開
営業時間 火〜土曜 16:30〜23:00(L.O.)、日曜 15:00〜22:00(L.O.)
定休日 月曜

文=宮内 健,撮影=山元茂樹