3月5日、R&AとUSGAは2017年の世界のツアーにおけるディスタンスレポート(飛距離報告)を発表。世界各地の主要なツアーで計30万発以上の競技者の飛距離を計測・調査したものだが、その内容が衝撃的だ。
⇒飛距離と言えばこのスイング
なんと、2017年の調査では2016年から平均3ヤード以上も伸びたことが分かった。R&AとUSGAは2002年の共同声明で「最高レベルのツアーでの顕著な飛距離アップは好ましくない」と監視し続けており、これまでは毎年0.2ヤード増との僅かな伸びに留まっていた。ところが、昨季は世界各地のツアーで一挙に飛距離アップに転じた。
中でも、急激な伸びを見せたのは日本男子ツアー(+5.9ヤード)、Webドットコムツアー(+6.9ヤード)、欧州女子ツアー(+6.4ヤード)。下がったのは米国女子ツアー(-0.8ヤード)のみ。世界で同時に起きた飛距離アップの理由とは何なのか?JGTOのコースセッターでもある田島創志は要因をこう見ている。
「間違いなく、トラックマンなど弾道測定器の影響でしょうね。ボクもそうですが、これまで感覚でやっていたことがデータで可視化され、より飛ばすために必要なことが自分自身で気づけるようになりました。その修正方法やデータの活かし方はまだまだ世界に遅れをとっていますが、日本男子ツアーでもトラックマンをパフォーマンスアップに活かすのは選手の“当たり前”になりました」(田島)
加えて、日本男子ツアーのコースセッターとして、自らも世界に通用する選手を育てるため、280ヤード以上のキャリーを打たせるセッティングで選手の挑戦意欲を掻き立てているという。
「キャリーで280ヤード出すには、トラックマンの計測でボール初速71m/s以上を出せないといけません。選手はそういったデータを頭に入れて日々トレーニングに励み、それを出すための当て方を身に付けられるようになってきました。若手選手を中心に振れる選手もどんどん増えています。実際、2016年よりも若手中心に約60人近くが飛距離を伸ばしていますし、10ヤード以上アップした選手も二桁を越えています」(田島)
道具の進化の影響も見逃せないとも。15ヤード近く伸ばした選手は46インチ以上の長尺を操っていると指摘し、また潰せると初速を出せる硬いボールが増えたことも飛距離アップの一因に挙げる。最後に、テーラーメイドやキャロウェイなど、気になるドライバーヘッドの影響を聞いてみた。
「もちろん、影響はあると思います。海外メーカーのドライバーは初速性能も高いですし、研究が進んでいると感じます。トラックマンの導入で選手はみなボール初速などを注視するので。でも、一番大事なのは、自分が感覚で作り上げてきたスイングと、実際に起きていることのズレを可視化して、それを修正できるようになったことでしょう。感覚と科学の相互補完が選手を強くすると思いますね」(田島)
今や当たり前となった、弾道測定器の導入。「海外ツアーでは個人で1台所有するのが当たり前」と語る田島。今季もたびたびPGAツアーで400ヤード級のドライバーショットを目にすることが増えたが、背景には“インパクトの可視化”があったようだ。
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