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流血する社員を横目に、デザインなんて言ってる場合ではないと思いますけれど。

Apple新本社屋Apple Parkのガラスパネルに、社員が激突しまくるという話。これですね、ガラスに気づかずゴッツンコして「痛っ! もう、恥ずかしいぃ!」なんてレベルではなく、けっこう深刻な問題のようです。どれほど深刻かというと、119番(アメリカでは911)に電話するレベル…。

ネタ元のSan Francisco Chronicleは、911に救急コールされた3つのガラス激突事故の緊急電話の内容を入手し公開しています。一体どれほどの怪我だったのか、電話内容の一部から抜粋してみてみましょう。

緊急コール1:2018年1月2日

電話をかけた人:ガラスのパネルに激突した人がいて、頭に小さな切り傷ができています。流血しています。困惑している様子です。

(中略)

911担当者:流血はひどいですか?

電話をかけた人:はい。頭からです。

911担当者:意識はありますか?

電話をかけた人:はい。

この後、911隊員は、救急隊員がつくまでのつなぎとして、ぶつかった男性への処置を指示。

緊急コール2:2018年1月2日

電話をかけた人:社内でガラス窓にぶつかって頭をぶつけた人があいます。眉毛の上が少し切れています。

(中略)

911担当者:流血はどこからですか?

電話をかけた人:眉毛の上です。

911担当者:その他には?

電話をかけた人:ありません。

911担当者:意識はありますか?

電話をかけた人:今はわかりません。現場からのアップデート待ちです。

(中略)

電話をかけた人の背後から:眉毛上に傷。救急講習会を受けたことがある人は、縫わないとダメだって言ってます。

コール1と同じく、救急隊員が到着するまでの処置を指示して電話を切っています。また、コール1も2も、ぶつかった人にはセキュリティスタッフが付き添っており、激突現場からではなく、少し離れたコールセンターからかけているようです。

緊急コール3:2018年1月4日

911担当者:何が起きたのか話してください。

電話をかけた人1:本人が話すので、代わります。

911担当者:何が起きたのか話してください。

本人:Apple Parkの1階で、外に出ようとしてガラスのドアにぶつかってしまいました。おっちょこちょいですよね。

(中略)

911担当者:血がでていますか?

本人:いいえ。

(中略)

911担当者:通話を続けるので、容態が変わったら教えてください。救急隊が到着したら知らせてください。

電話をかけた人 2:建物内で鍵がかかっているのですが、隊員の人を誘導する必要ありますか?

電話をかけた人 1:もしもし、AppleセキュリティのLaurenといいます。警備員を外に待機させるので、到着したら通れるようにしておきます。

日付を見ればわかりますが、この3つの緊急コールは3日間の間にかけられたもの。うち2つは同じ日です。偶然この3日間に事故が多かった可能性もゼロではないでしょうけど、Apple Parkではガラスパネルにぶつかる人が日常化していると考えるのが普通ですよね。そのうち、救急隊員もApple Park=ガラス激突流血のけが人と身構えるようになるのでは…。3つ目のコールでは、本人自ら「おっちょこちょい」とも発言していますが、それでも911に電話しようと思うほどですから、かなりの強打だったということ。救急コールするまでもない軽くゴツンくらいの人をいれたら、ガラスにぶつかる人の数は相当のものでは…?

Apple Parkは、エンジニアたちの仕事の邪魔をしないようにデザインされています。思考を中断されることなく、素早く移動ができるというのが狙いです。しかし、いざオフィスを使ってみたら、思考の邪魔どころか頭から流血するという真逆の事態になっています。そもそも、ガラス激突問題は以前から懸念されていたこと。クパチーノ市の建築主事からも「ガラスがあることに気づかず、ぶつかる人がでるのでは」と注意をうけていました。San Francisco Chronicleの取材にて、Albert Salvador建築主事は「問題になると前からわかっていました。特に、ガラスがピカピカのときはね」「ガラスが綺麗だと、そこにあるってわからないですから」とコメント。また、サンタクララ消防局の担当者とApple Parkを訪れたさいも、ガラス激突問題が懸念点として挙がっていたとも話しています。現段階では、デザインを損なうという理由から、ガラスに張り紙などをすることは禁じられているといいますが…。



Image: Gettyimages
Source: San Francisco Chronicle

Tom McKay - Gizmodo US[原文]
(そうこ)