高校女子のある選手が、私が運営する「からだサポートルーム」に来た時のことです。

 「ふくらはぎがパンパンで痛い」と言う彼女。練習中によく足がつるそうです。触ると張っていて冷たく、つま先はさらに冷たいのです。

 話を聞くと「冷たいフローズンドリンクが好きで、1年通してよく飲む」、そして「コーチに減量しろと言われて、食事量を減らして肉は食べていない」とのことでした(つる現象についてはこちらを参照)。

 この話を聞いて、何か視点がずれていると思いませんか? 「『肉は太るもの』と聞いたのは誰から?」とたずねると「ネットのダイエット情報」と答えました。

 小学生の時からスマホを持ち、ネット検索ができる時代です。自分で調べることは、選手の自主性を育むにはよいことですが、自分に合うかどうかの判断は難しいもの。ましてや、このように根拠のないネット情報を信じてしまうこともあります。

 選手には調べたことをほめた上で状況を説明しました。必要以上にエネルギーを抑えたため、エネルギー不足になり、フローズンドリンクでてっとり早くエネルギー補給だけをしていたということを、選手が自分で気が付きました。そして、今やっていることが目的と合うかどうかを確認し、方向を修正することにしました。

 今回紹介するのは、冷えにフォーカスした主菜「牛肉とカボチャのクリーム煮」です。牛肉は、肉類の中でも赤血球に利用される鉄を多く含み、練習中の酸素供給に役立ちます。赤血球は練習の酸素運搬で壊れやすく(酸化)なりますが、カボチャに多いビタミンEの抗酸化作用で、不必要な赤血球の破壊を妨げます。

 また、牛乳は加熱しても栄養価が変わりにくく、小麦粉を加えてとろみを出すことで料理が冷めにくくなり、食事時間中、温かいまま食べることができます。

 高校生はお小遣いもあり、学校帰りに買い食いもできてしまいます。何が自分に必要か、選ぶ際には「落とし穴」にはまらないように注意しましょう。

【管理栄養士・松田幸子】