開発中のファインバブル発生装置のベースとなった装置で実験する間瀬教授(右)

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 静岡大学工学部の間瀬暢之教授らは、燃料に気泡を含有させエンジンの燃費を向上させる研究開発を自動車メーカーとスタートした。同研究室で開発した直径がナノ(ナノは10億分の1)サイズの微細気泡(ウルトラファインバブル)を発生させるファインバブル発生装置を応用する。実用化すれば約10%の燃費改善が可能。これに先行し、医薬品などファインケミカルズ有機合成用として、小型ファインバブル発生装置を2019年度中にも製品化する。

 軽油など燃料に微小な気泡を溶存させることで、エンジンの燃焼効率が高まることは過去の研究で実証されている。しかし、気泡の直径にバラつきがあると大径バブルが混入し、燃料噴出圧力が低下してしまう。さらにナノサイズの微小気泡を瞬時に含有させるには、高圧をかける方法が主流だったため、コスト高になるのが課題だった。

 間瀬教授らが開発したファインバブル発生装置は卓上サイズで、およそ100ナノメートルサイズのファインバブルを瞬時に安定的に発生させることができる。ただ、自動車や船外機などのエンジン用に使うには、「装置をさらに小型化する必要がある」(間瀬教授)という。

 このため自動車メーカーなどと共同で、気泡発生装置をさらに小型化し、燃料噴射装置と一体化する開発に着手した。黒煙濃度の低減など環境性能も高まるという。