モスクワをはじめロシアにはファストフードの屋台「クローシュカ・カルトーシュカ」があります。いまや忙しいモスクワっ子にとって欠かせないものとなっており、日本のコンビニエンスストアと同じくらいの頻度で見かけます。ランチにはもちろん、持ち帰って晩御飯の一品としても大活躍。

 

同店はオーブンでアツアツに焼いた特大サイズのじゃがいもに、好みの17種のトッピングを挟んでいくスタイルで、組み合わせも無限大。創業20年になるこのじゃがいも料理は、ロシアに行ったらぜひ味わってほしい味です。

↑もともとは屋台から始まったが、近年では固定の店舗も多い

できたてのホクホクしたじゃがいもに、好みのトッピングをのせていくこの食べ物は、日本でいえば「おにぎり」にあたり、トッピングを変えてカスタマイズできるのが特徴です。ファストフードでありながら、できたて熱々の味を提供し、長年人気を博しています。

ベースとなる特大サイズのじゃがいもは、拳2つほどの大きさもあります。大きなじゃがいもにチーズをのせた一番シンプルなものは165ルーブル(日本円で約330円)。のせた瞬間からとろけるチーズを、じゃがいもにからめながら食べるのは絶品です。追加のトッピング1つ1つが日本でいう惣菜のようになっています。現地では、ほくほくのじゃがいものお供として別々で食べるのはもちろん、じゃがいもとトッピングを混ぜて1つの料理として楽しむ方もいます。

男性に人気のたっぷり肉ミックスのトッピングには、スモークチキン、ベーコン、フライドオニオン、マッシュルームをマヨネーズで和えたものが入っています。ごろっと入ったお肉と、サクサクのフライドオニオンの食感がとてもよく、これだけでも惣菜としてしっかり完成されています。

このような追加のトッピングはそれぞれが100ルーブル(日本円で約200円)ほどと、とてもお手ごろでついつい色々組み合わせてみたくなります。3つのトッピングをのせても(じゃかいもから溢れるほどになります)、465ルーブルとなり500ルーブル札(日本円で約1,000円)でお釣りがくるのはランチとしてもお得感があります。もちろん、特大サイズのじゃがいもはそれだけで食べごたえ十分。忙しいビジネスマンや、時間のない大学生がさっと屋台で買うのにぴったりのファストフードなのです。

 

筆者のお気に入りは「ツナわさび」です。近年の日本食ブームで新しくできたメニューなのですが、まさに日本人にも鉄板のトッピングと言えるでしょう。中身はツナ、チーズ、わさび、しょうが、赤玉ねぎ、醤油とマヨネーズの組み合わせ。わさびとしょうがの風味にピリッとした赤玉ねぎ、マヨネーズに醤油が加わることで、くどすぎず、さっぱりした味になっています。

 

店頭では常にオーブンで熱々の状態が保たれており、注文してから取り出すので、いつでもできたての味を提供することができます。注文するとオーブンから出し、真ん中を切って上にトッピングをのせて、できあがりです。注文から提供までほんの2分ほど。他のファストフードと比べても、提供の早さはこれ以上ないほどです。

 

クローシュカ・カルトーシュカは「手軽さ」「早さ」「量」の3拍子揃ったロシア自慢のファストフードです。ロシアっ子だけでなく、実は旅行者にもおすすめ。ガラスケース越しにアイスクリームのように並んだトッピングを指差しで伝えるだけなので、外国人にも難しくないシステムになっています。また、トッピングが選べるので、近年ロシアでも増加傾向にあるベジタリアンやハラールにも対応できています。

 

日本では普段の食事やお弁当として、お惣菜とご飯を組み合わせることが多いですが、たまにはご飯ではなく、ロシア風に「じゃがいも」と「いろいろなお惣菜」を組み合わせてみても面白いかもしれませんね。