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ヴイエムウェアは3月1日、プレスセミナーを開催し、代表取締役社長を務めるジョン・ロバートソン氏が就任から2017年の総括と2018年の戦略を説明した。

○6つの分野で成長した2017年

ロバートソン氏は、2017年に注力した分野として、「コンピューティングの仮想化」「ネットワークの仮想化」「Software-Defined Storage(SDS)」「ハイブリッドクラウド」「本格的なセキュリティ」「ジャストインデスクトップ」の6点を紹介した。

ロバートソン氏が代表取締役社長に就任した2015年当時は、コンピューティング仮想化関連の売上が7割を占めていたが、新製品にシフトが進んだ結果、今は4割程度だという。

以前は、ヴイエムウェアと言えば、サーバ仮想化製品のベンダーというイメージが強かったが、現在はストレージ仮想化製品「VMware Virtual SAN」、ネットワーク仮想化製品「VMware NSX」も提供しており、データセンター全体を仮想化する製品をそろえている。

ロバートソン氏は「NSXは370社以上の企業で使われている」として、ネットワーク仮想化、ネットワークセキュリティの用途で、NSXの導入が順調に増えていることをアピールした。

また、「SDS」については、これまではPoC(Proof of Concept)の段階の企業が多かったが、本格導入に入る企業が増えてきたという。ロバートソン氏は「SDSは今後、日本で伸びることが期待できるソリューション」と語った。

「ハイブリッドクラウド」は、さまざまなベンダーが取り組んでいるが、ヴイエムウェアの取り組みとして、注目すべきは「VMware Cloud on AWS」だろう。同サービスは、VMware製品による仮想環境をAmazon Web Servicesのクラウドサービス上で提供するものだ。米国ではすでに提供が開始されているが、日本でも2018年末までに提供が開始される予定だ。

ロバートソン氏は、AWSのほか、マイクロソフト、Google、IBMと、パブリッククラウドを提供する主要なベンダーと提携していると述べた。

「セキュリティ」に関しても、昨年の年次イベント「VMworld」で、セキュリティの新サービス「VMware AppDefence」を発表した。AppDefenceは、VMware vSphereベースの仮想/クラウド環境向けのセキュリティ・サービスだ。

ロバートソン氏は、セキュリティ強化の目的として、NSX、vSAN、デスクトップ仮想化製品「VMware Horizon」の導入が増えていることを明かした。

最後のトピックとなる「ジャストインタイム」とは、Just-in-time Management Platform(JMP)テクノロジーによって、パーソナライズされたデジタル ワークスペースを迅速に展開することを指す。JMPは、Instant Clone、App Volumes、User Environment Managerといった技術から構成される。

ヴイエムウェアはクライアント向けのソリューションとして、古くから提供してきた「Horizon」を含む「Workspace ONE」を推進している。「もともと、日本はデスクトップ仮想化製品のグローバルで売上第2位だが、Workspace ONのPoCがが増えている」という。

○2018年は「デジタルトランスフォーメーション」「働き方改革」「マルチクラウド」に注力

2018年に注力する分野としては、「デジタルトランスフォーメーション」「働き方改革」「マルチクラウド」が紹介された。

ロバートソン氏は、「ヴイエウェアは、デジタルトランスフォーメーションに対し、2つの側面から取り組む」と述べた。

まず1つの側面が「データセンターとクラウド」だ。「企業はこれまで、データセンターはあまり投資が行われなかったが、クラウドに対する投資は積極的に行っている」とロバートソン氏。その一方で、ミッションクリティカルなアプリケーションはデータセンターから動かすことはできない。

そのため、企業は「コアとなるアプリケーションはデータセンターで稼働し、それ以外のアプリケーションは複数のクラウド上で使いたい」というニーズを持っており、ヴイエムウェアとしてはそれを支援していく。

もう1つの側面が「デスクトップとモバイル」だ。ロバートソン氏は、「Workspace ONE」は、エンタープライズ・アプリケーションにどこからでもアクセスすることを可能にするため、企業が同ソリューションを導入すれば、ワークライフバランスを実現できるのではないかと語った。この2つの側面をセキュリティでカバーしていく。

ロバートソン氏は、「働き方改革」について、ヴイエムウェアの例を紹介した。同氏は社長に就任して、従業員の効率を向上するため、ミーティングを減らし、その結果として、出社する機会を低減したという。「VDI、Workspace ONEを持っているのに、なぜ、遅くまで働いているのか、疑問に思った」と同氏。取り組みを進めた結果、顧客やパートナーと会う機会が増え、効率が上がったという。

3つ目の「マルチクラウド」の取り組みは、前述したグローバルのクラウドサービスプロバイダーとの提携にとどまらない。ロバートソン氏は、2017年の目立った発表として、NTTコミュニケーションズ、富士通、日立との提携を紹介した。

NTTコミュニケーションズとの提携は、マルチクラウド環境の提供に向けて業務範囲を拡大するというものだ。富士通は、自社のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service K5」でVMwareのクラウドソリューションを提供すること、自動車業界向けIoTソリューション提供に向けて戦略的協業を拡大することを発表している。日立は、社会インフラ向けプラットフォームソリューションの提供に向け協業を拡大すると発表している。

こうしたパートナーとの提携について、「単なる提携ではなく、新たなソリューションを創り出す、Co-Innovationを行っていく。「2018年は働き方改革を推進することで、社会を変えていきたい。それには、パートナーとのCo-Innovationがカギとなる」と、ロバートソン氏は語った。