泥船ではありません

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 手を挙げれば、通常の退職金に加えて最大7000万円もの“上乗せ金”が得られる。ならば合算で、ざっと1億円――?

 1月後半、フジテレビが50歳以上の社員を対象に募集をかけた「特別早期退職優遇制度」は人気上々だったようだ。ま、そりゃそうでしょうね。

 フジの関係者が解説する。

「『第2の人生を応援します』との触れ込みで説明会を開いたところ、40人規模の会議室に入りきれないほどの人数が集まりました。局側は退職者の定員を特に決めず50人ほどと見込んでいたようですが、局も驚く反響でした」

 視聴率低迷にあえぐ同局、CM収入が大幅減となり、昨年4〜9月期の決算では、32億の利益を出したテレビ東京の後塵を拝し民放唯一の営業赤字に転落。「とんねるずのみなさんのおかげでした」など制作費のかかる番組を軒並み打ち切り、今度は社内の人件費でもコストカットを狙う。

泥船ではありません

「総社員およそ1300人の内、400人弱が50代以上。その多くが業務職で仕事らしい仕事もせずただ席に座っているだけ。それでいて平均で年収1500万も取っていると聞きます。彼らに定年退職まで居られるよりは7000万の上乗せを払ってでも辞めてもらった方が得、との判断なのでしょう」(同)

 で、当の50代、早期退職を希望する社員の一人は、

「もちろん、このまま会社にいれば高い報酬が保証されているわけですが、今回の上乗せ金は充分に魅力的。いい機会ですし、よその制作プロダクションに移ろうかと考えています。この会社にいれば、よくも悪くも人脈だけは豊富に築ける。それを強みにどこかに引き取ってもらいます。他にも周りでは、退職金を元手に趣味のヴィンテージ車のディーラーを始めようとか、当分クアラルンプールでスローライフを楽しみたいなんて声も聞こえてきます」

 2月20日が応募の締め切りとも。会社が見込む50人を超えて、どれほどの“猛者”が集まったことやら。

「週刊新潮」2018年3月1日号 掲載