By Dr.Farouk

事実ではない「デマ」や、恣意的にウソの情報が拡散される「フェイクニュース」などを拡散する土壌を形作っているとして、TwitterやFacebookなどのSNSが取り沙汰されています。そんな中でTwitterは、提供しているサービスの健全性を測ることで、「Twitterはどのぐらいの害を与えているのか」を自ら判断できるようにする仕組みを2018年夏頃をめどに発表する方針を発表しました。

Twitter Health Metrics Proposal Submission

https://blog.twitter.com/official/en_us/topics/company/2018/twitter-health-metrics-proposal-submission.html

Twitter is asking the public to help measure how toxic it is - The Verge

https://www.theverge.com/2018/3/1/17066908/twitter-jack-dorsey-health-conversation-proposals

悪意を持ったユーザーや、自動で何度も投稿を行う自動投稿ボットなどが事実ではない情報を流し、それに多くの人が流されてしまうという問題が社会的にひろく認知されはじめた現状を受け、Twitterは自社の「健全状態」を第三者に測定してもらうという仕組みを取り入れることを発表しました。同社ではその仕組みを用いることで、「不正使用・スパム・世論操作」といった活動に対してTwitterがいかに「健康的な議論・対話・クリティカルシンキング」を醸成することができているのかを判定してもらう方法を模索しています。

Twitterのジャック・ドーシーCEOは以下のツイートに続く一連の投稿の中で、Twitterは誰でも手軽に世界に向けて発信できるプラットフォームである一方で、実社会で起こっているネガティブな出来事を正確に予測または理解できていないことを認めており、それを解決するためのソリューションを策定することに注力する方針であることを述べています。





SNSを巡っては、2016年のアメリカ大統領選挙の際にうその情報「フェイクニュース」がSNS上で大規模に拡散されたことが問題視されていたのが記憶に新しいところです。Twitterでは2018年2月に自動投稿ボットの規制を行っており、その際には実際に多くのボットが凍結されたことが判明しています。

Twitterが自動投稿ボットを規制、フォロワーが急減するユーザーも登場 - GIGAZINE



ドーシー氏は「人間の体には、自身の体が健康かどうかを判断できる仕組みがあり、体温を測るだけといった簡単な方法でも健康状態を知ることができます。私たちは誰でもその測り方を知っており、健康を保つために役立てることができます」とツイートし、Twitterでも同様の「自己診断」を行う仕組みを作る方針を明らかにしています。

その具体的な方法についてはまだ模索が行われている段階で、ドーシーCEOも「まだ私たちはそれに対するすべての答えを持っているわけではなく、単独で行えるものでもありません。しかし、世界中の専門家からの意見やサポートをうけることで、その結果が強くなるであろうと考えています」と、外部からの意見を取り入れつつ方針を固める方向であることを明らかにしています。

Twitterでは2018年4月13日までこのプロジェクトに対する意見をこのページの下部にあるフォームから受け付けています。その後、選ばれた案を提案した応募者はTwitterと共同で実効策を進め、Twitterから実行に向けた資金援助も受けることになるとのこと。Twitterは、2018年7月にも最初のプロジェクトの内容を公表したいとしています。