大型リフォームを実施した人の約2割が中古物件を購入してリフォームを行っている。入居前に自分好みに改修したいというニーズは大きく、リフォーム市場の拡大につながりそうだ。

 矢野経済研究所は2月20日、住宅リフォーム市場に関する調査結果を発表した。調査における住宅リフォーム市場は、「10平方メートル超の増改築工事」「10平方メートル以下の増改築工事」「設備修繕・維持関連」「家具・インテリア等」の4分野を指している。

 2017年第4四半期(10〜12月)の住宅リフォーム市場規模は、前年同期比12.9%減の1兆7,300億円(速報値)。2016年第4四半期から4四半期連続で前年同期を上回ってきたが、12月のマイナスが大きく影響して減少した。

 2017年(1月〜12月)の住宅リフォーム市場規模は、前年比0.5%増の6兆2,359億円(速報値)と推計。分野別では「設備修繕・維持」分野が前年比2.5%増、「家具・インテリア」が同1.2%増と堅調に推移したものの、「増改築工事(10平方メートル超+10平方メートル以下)」分野が同11.7%減で推移し、わずかな成長にとどまった。

 2018年(1月〜12月)の住宅リフォーム市場規模は、6兆2,000億円から6兆5,000億円で推移すると予想している。住宅リフォームの需要は株価などの外部環境の影響を受けやすいため、経済の動向によって大きく変動する可能性がある。しかし、2017年11月までは前年同月比5%増で推移しており、その傾向が継続することで2018年も緩やかな増加が続くと同社は予測している。

 一方、株式会社リクルート住まいカンパニーは首都圏・東海圏・関西圏に在住で、3年以内に300万円以上のリフォームを実施した826名を対象に「2017年 大型リフォーム実施者調査」を実施し、その結果を1月16日に発表した。調査期間は2017年7月26日から8月11日。

 リフォーム費用の平均をみると全体の平均は610万4,000円で、前年の調査時より39万5,000円減少した。エリア別では首都圏(N=421)が591万2,000円、東海圏(N=139)が674万7,000円、関西圏(N=266)が607万4,000円で、住居種別では一戸建て(N=660)が621万9,000円、マンション(N=154)が539万9,000円だった。

 中古物件を購入してリフォームした人は全体の20.2%(N=167)で、そのうち中古物件を購入後にリフォームをしてから住み始めた人が55.1%、中古物件に住み始めて不満や不便を感じた場所をリフォームした人が44.9%だった。

 中古物件を購入後にリフォームをしてから住み始めた人(N=92)に、入居前にリフォームした理由を複数回答で聞くと、「リフォームすることで、自分好みの家にしたかったから(デザイン)」(35.9%)、「住みたい物件を見つけたがリフォームが必要だったから」(34.8%)、「(新築と比べて)費用を抑えたいと思ったため」(27.2%)、「リフォームすることで、自分好みの家にしたかったから(間取り)」(26.1%)が多かった。

 大型リフォームを実施した人の中で、中古物件を購入してリフォームした人は全体の約2割。中古物件購入者のリフォーム需要をいかに掘り起こすかが、市場拡大の一つのポイントになりそうだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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