男女が恋仲に発展するための最初のステップである、デート。

互いの愛情と絆を深めあうチャンスとなる一方で、玉砕する場合もある。

二人で同じ時を過ごし、同じ景色を見ていても、男女で感じるものは違うようだ。

あの時、君は何を思い、その行動に出たのだろうか...




-俺のこと、好きじゃないの!?

23時、西麻布の交差点に僕は茫然と立ち尽くしていた。

僕の視線の先には、みるみるうちに小さくなっていく1台のタクシー。

絶対、このデートで行けると思っていた。なのに、永遠に彼女は僕の腕の中には飛び込んできてくれない。

手も繋いだし、向こうから抱きついてもきてくれた。それなのにどうして、もう一歩先に進めなかったのか...。

その後ろ姿を黙って見つめながら、僕は菜穂とのデートを思い返していたー。



菜穂と出会ったのは、デーティングアプリだった。

抜群に顔が可愛い彼女を見て、僕は迷わずアプローチを開始した。商社勤務の26歳。趣味は料理で、旅行が好き。悪いところが見当たらない。

見事マッチングし、向こうから返信が来た時は嬉しくてたまらなかった。

お互いの趣味も合うし、会話も弾む。何度かやり取りを終えた後、僕たちは一度会うことになった。

-春樹:3日は、ご都合いかがでしょうか?
-菜穂:夜は別の約束があって...お昼でもいいですか?


昼より夜のデートの方が気分的に盛り上がるが、向こうに予定があるならば仕方ない。

こうして僕たちは、まずは“ランチ”デートから開始した。


初デートは、お昼を指定。そこにも深い意味があった?


待ち合わせ場所は、パレスホテルにした。3月にふさわしい華やかな色合いのスカートに、白のニット姿で登場した菜穂。あまりに可愛くて思わず卒倒しそうになる。

「お待たせして、ごめんなさい。」

にっこりと笑顔で言われ、僕は全力で否定する。

「全然待ってないよ!」

実際は多少待っていたが、そんなことはどうでもいい。春の日差しを受けて、菜穂はキラキラと輝いている。

「春樹さんは、普段週末は何をされているんですか?」

「ジムに行ったり、友達とこうやってランチしたりとか。菜穂ちゃんは?」

気のせいか、ランチデートは必然的に会話も爽やかになる。

夜のデートとはまた違う、カジュアルな雰囲気で楽しめる気がした。

「よく晴れた週末のデートって、なんかいいよね。幸せが凝縮されている気がする。」

「ふふ。春樹さんって、面白いですね。」

パレスホテルの『ザ パレス ラウンジ』のテラス席に、柔らかな風が舞い込む。僕はそんな春の空気を肺いっぱいに吸い込み、幸せな気分に浸る。




「来週、よければ映画でも行かない?そのまま、もし夜も時間があるならご飯でも...」

「いいですね!是非!行きましょう」

次回のデートも、すんなり決まる。心地よい風に吹かれながら、僕たちは楽しいデートを終えた。


Q1:2回目のデートで、手を繋いできたことの意味は?


2回目のデートは、有楽町で映画を観た後に『かわむら』で食事をし、そのまま2軒目まで行くという正統派コースだった。

「時間大丈夫?無理しなくていいからね。」
「せっかくなので、もう1軒行きましょうよ。一緒にいると楽しいですし。」

そんなことを言われて、舞い上がらない男はいないだろう。すっかり気分を良くし、お互い少し酔っ払っていた帰り際だった。

菜穂が、突然僕の肩にしなだれかかってきたのだ。

「大丈夫?菜穂ちゃん、酔っ払った?」
「ちょっと、飲みすぎちゃったかも。」

そう言った途端、不意に手と手が触れ合う。

ごく自然に、僕たちは手を繋ぎ合っていた。


ここでイケる!と思った春樹。しかし予想外の展開が待っていた


Q2:抱きついてきたのに、どうして次にいけないの!?


そのまま連れて帰りたい衝動を抑えて、あくまでも紳士的な振る舞いをしようと、僕は懸命に冷静さを保つ。

「また、来週ね。」

そう言って菜穂をタクシーに乗せた途端に、一人でニヤニヤと頬が緩むのを止められない自分がいた。






-そろそろ、今日あたりで決めないと、だな。

デート当日の夕方、鏡の前で気合を入れる。

いつも以上に髪のセットに時間をかけ、家を出る前になんとなく部屋も掃除してみる。掃除機をかけたり、ベッドカバーを整えたりして落ち着かない。

前回、一気に距離が縮まり、こうして今日も会う約束をしている。もう3回目のデートだし、そろそろ“クロージング”すべきだろう。

そう思い、僕は全力でデートに挑むことにした。

3回目のデートは、西麻布交差点からほど近いところにある『鮨いち』だ。

一品一品、嬉しそうに食べる菜穂。そんな彼女とは対照的に、僕は美味しい食事を楽しみながらも、早く店を出て二人きりになりたい気持ちもどこかにあった。

「春樹さんって、本当に毎回、いいお店ばかりへ連れて行って下さいますよね...ありがとうございます。なんだか、恐縮です。」

「そんなそんな。菜穂ちゃんが喜んでくれれば、それだけでも嬉しいから。」

そんな会話をしつつ、僕たちは食事を済ませ、外に出た。

店を出た途端に“この後どうする?”的な空気が二人の間に流れる。そんな空気を打破し、菜穂の手を取ってタクシーに乗ろうとした瞬間だった。

西麻布の交差点のど真ん中で、菜穂は急に僕に抱きついてきたのだ。

「今日は、ご馳走様でした♡美味しかったなぁ〜」

-おぉ、だいぶ積極的だな。

そう思っていた。

しかし菜穂は僕の方を真っ直ぐ見つめ、そのままニコニコと微笑みながらこう言い放った。

「じゃあ、私はここで。春樹さん、またね。」

-え...?ええええ??

期待値は、最高頂まで上がっていたのに。てっきり、今日はこのままいけると思っていた。

しかし菜穂はあっさりと一人でタクシーに乗り込み、笑顔で去って行ってしまったのだ。

手を繋ぎ、向こうから抱きついてきた。絶対、いけると思ったのに...。

一人で先走り過ぎたのか?しかしどう考えても、向こうからグイグイ来ていた。

もしこっちに興味がないのならば、どうして菜穂がそんな行動を取ったのか。そして僕のことをどう思っているのか...。

全く見当がつかぬまま、僕はただトボトボと歩いて自宅へ向かうのだった。

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女性が先に駒を進めなかった意外すぎる理由とは?:デートの答えあわせ【A】

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