4月中旬並みという陽気となった3月1日(木)、GR Garage東京若林(東京都世田谷区)にてネッツトヨタ東京株式会社が、驚きの2018年モータースポーツ活動を発表した。

TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceプロクラスには今年も脇阪寿一選手、クラブマンクラスに社員ドライバーである水谷大介選手、TOYOTA GAZOO Racing Netz Cup Vitz Raceに同じく社員ドライバーの長山等選手という布陣。水谷選手登壇の際にはは昨年のクラブマンクラスチャンピオンである、神谷裕幸選手に挑戦状を叩きつけるというサプライズ演出も。

そしてTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジには、人気漫画「頭文字D」から飛び出してきたような美しすぎるレーシングドライバー塚本奈々美選手にコ・ドライバー寺田昌弘選手という注目のペア。さらに今回最も驚かされたのがVitzレースドライバーの新メンバー。なんと長野オリンピックのスピードスケートで金メダリストとなった清水宏保選手がレースへ本格参戦というのだ。実は清水選手、以前からレーサーになりたいという夢を抱えており、2017年7月に初出場したVitzレース北海道シリーズでは、いきなり予選4位という好成績を獲得するなど超本格派。聞けばスピードスケートで世界を目指すキッカケとなったのも、ロードレース漫画「バリバリ伝説」からの影響だそうで、もちろん「頭文字D」の大ファンでもあり、過去にはAE86にも乗っていたこともあるのだとか。

この日の発表ではスピードスケートとレースにおけるカーブのフィーリングが似ているという点、オリンピックとレースの緊張感が同様である点などを語ってくれたのだが、なによりも「清水さんではなく、また清水選手と呼んでもらえるのが嬉しい」と笑顔で語る姿に生粋のトップアスリート魂が感じられた。

締めくくりに、レースの世界では新人ということで「迷惑をかけないように頑張りたいです」とコメントしようとするも少々噛んでしまい、プライベートでも親交があるという脇阪寿一選手に「噛んでしまいました」と即座に報告することで会場を沸かせるという音速の機転を魅せてくれた。

同じく氷上の世界からは元フィギュアスケートの小塚崇彦選手が今春レースデビューを予定しており、清水選手も「小塚選手とは(レースを)やってみたい」と語るなどやはり意識している様子。それにしても様々な分野からレーサー転向する著名人が続々と出て来るこの状況、脇阪寿一選手の言うとおり「モータースポーツの盛り上がりが本物になってきた」ということなのだろう。