三菱東京UFJ、三井住友、みずほの大手3行が、現金を使わずスマホで支払いができる「QRコード決済」の規格を統一し、連携していく方針であることがわかった。ネットではこの分野で先行する中国の「後追い」をめぐる議論が巻き起こっている。

「QRコード決済」は、店側が発行した請求金額分のQRコードを、顧客があらかじめ銀行口座などと紐づいたスマホで読み取ると決済される仕組み。反対に顧客側がQRコードを発行し、店側がそれを読み取る場合もある。日本では、楽天の「楽天ペイ」、LINEの「LINE Pay」がサービスを提供しており、4月にはドコモが「d払い」を開始する。すでに中国ではアリババグループの「アリペイ」、テンセントの「ウィーチャットペイ」が普及している。

「NHKニュース」などの報道によると、3行はQRコードの規格統一をはじめ、今後、必要なシステム投資などを共同で行う新会社を設立することも検討するという。実現すればキャッシュレス化が進むことで、顧客にとっては利便性が向上し、銀行側には店舗やATMの効率的な配置につなげられる業務効率化の狙いもある。

Twitterでは、

“中国のキャッシュレス社会の真似だな!”
“再び日本が中国を後追いする時代が来たのねー。「追いつけ追い越せ」の対象が欧米から中国に変わった平成の世。”

と「中国の後追い」とする声が上がっている、一方で、

“あっちは現金の信頼性が低いため、こっちは低金利による銀行の利益低下”
“中国でQRコードが流行ったのは、そもそもクレジットカードすら普及していなかったので、あれしかなかったというだけの話。”

と中国ならではの事情を指摘する声もあった。また、

“日本はNFC決済インフラが整っていて設備導入率も決して低くないのになぜ今更QR”
“NFCみたいな便利な手法がすでにあるのにQRコード決済っていう原始的な手法のが期待されてるのはなんだかちょっとなぁとは思う。”

とNFC(近距離無線通信)を重視しない点に疑問を抱く声も出ている。

政府が昨年6月に閣議決定した「未来投資戦略2017」では、キャッシュレス決済の比率を2027年までに40%まで引き上げる方針を掲げている。経済産業省の資料によれば、15年時点で日本のキャッシュレス決済比率は19%、対して諸外国では中国が55%、次いで韓国が54%、米国が41%だ。27年時点でも中国はおろか米国にも及ばない水準だ。

アリババは、今春にもQRコード決済サービスを日本で開始予定。iPhoneのApple PayなどのNFCではなく、中国で主流となったQRコード決済が日本でも席巻しキャッシュレス化を後押しするのだろうか。

(山中一生)

■関連リンク
経済産業省 キャッシュレス研究会の方向性
http://www.meti.go.jp/committee/syouhikeizai/pdf/004_02_05.pdf
3メガバンク QRコード決済で規格統一 連携へ
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180227/k10011344581000.html
アリペイ
https://www.alipay.com/