平昌オリンピック会場五輪モニュメント JMPA代表撮影(榎本麻美)

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 ミサイル、東京五輪、第4次安倍内閣発足など、非常に相場が読み解きにくい現代に選ぶべき道は中長期株式投資だった。初心者や負け続けている人必見! 悩める者の足元を照らすべく、賢者が独自のメソッドを公開する。

◆銘柄選びよりトレンドが重要 月足チャートに注視せよ

「昨年末はバブル後の最高値を記録し、’20年に東京オリンピックも控えています。過去の開催国のセオリーから見れば、東京市場も開催年の数年前にピークを迎え、下落が始まるでしょう。これから株を買おうという方は、より慎重に取り組む必要があります」

 そう語るのは、まこと投資スクールの代表・松下誠氏。1万人以上の個人投資家に株式投資術を指導してきた投資のエキスパートだ。売買には「全ての行動に理由が必要」だと説く。

「500円下がった時に売るべきか保有するべきか。起きたことを論理的にジャッジしないといけません。勘に頼るのは禁物。利益を上げている人たちは、未来を予想しているわけではなく、刻々と変わる状況に対して常に判断を下しているだけ。それが結果的に、傍からすれば『予想』に見えるんです」

◆日本株は約5年で一周期。20年分のチャートを見よ

 中長期投資は「短期売買と比べて勝ちやすい」という松下氏。銘柄選びより市場のトレンドを重視すべきだとか。

「過去数十年分のデータを分析してみると、日本株は景気拡大のサイクルと連動して、およそ5年一周期で動きます。大きな市場のエネルギーに乗ってタイミング良くさえ買えば、銘柄が多少間違っても問題ありません」

 そのために重要なのは、月足を長期間にわたってチェックし、大きなトレンドを掴むことなのだとか。

「多くの個人投資家が1年ほどの短期のチャートしか見ません。しかし当然ですがそれでは、10年という単位で見たとき、現在のトレンドが、上昇なのか下落なのかは読み解けません。常に大きなトレンドを意識してほしいです」

 月足をチェックするために、松下氏が推奨するのが有料の長期チャート。

「証券会社が無料公開しているものだと概ね3年分のチャートしかありません。中長期の投資では、5年ごとの日本株のトレンドをしっかり掴むためにも、できれば20年分のチャートを見てほしいですね。ただ、残念ながら国内では無料提供しているところがなく、有料のものが必要になります。私の場合は16年間にわたって、年間10万円ほどのコストをかけて、過去30年分のチャートをチェックしていますね」

 損切りも松下流のこだわりがある。

「『ダウントレンドに転換して値下がり始まるから』と明確な理由を持って損切りしてほしい。ただし、一回の損切りで全体資金の5〜10%減らすようなら根本的にダメ。投資方法を一から見直したほうが良いでしょう」

 これまで見てきた成功者の特徴は?

「自分を客観的に見られる人が成功します。隣の芝生が青く見える人は勝ち続けるのは難しいかもしれません。投資初心者は『株式とは何か』『値動きがなぜ起きているのか』と自分の言葉で説明できるようになりましょう」

《松下流メソッド》
1 売買は明確な根拠を持って行うべし
2 最低20年分のチャートをチェックすべし
3 自分の性格に合った勝ちパターンを見つけよ

《松下氏推奨銘柄》
●NTTデータイントラマート(東マ・3850)
現在株価:2281円
売買単位:100株
NTTデータグループのベンチャー発祥企業。パッケージソフト事業が伸長して増収・増益を続けており、月足を見ると’13年から長期のボックス相場を形成。今後の上昇継続に期待がかかる

●オリックス(東1・8591)
現在株価:1910円
売買単位:100株
総合リースで国内首位のシェアを誇り、事業多角化・海外事業も好調で’09年2月の安値から長期上昇中。週足では’16年7月から中期アップトレンドを形成し、月足の長期上放れの可能性あり

※株価などのデータは2月28日終値時点のもの

【まこと投資スクール代表 松下 誠氏】
これまで1万人を超える個人投資家を指導し、オンラインスクールも運営。長期チャートから相場を読み解く。https://makotois.com/pr/st/

取材・文/中長期株式投資術取材班 図版/小田光美

― [中長期株式投資]仕込みの極意 ―