一生懸命商品の説明をしているのに、なぜか先方があまり興味を示してくれない……。そんなお悩みを抱える方のために、今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、接客に必須のスキルである「話すスピード」についてのテクニックを紹介しています。

話すスピードをコントロール

接客販売という仕事の基本コミュニケーションは「話す」という行為になります。商品提案にしても、雑談にしても、お客様と話すことで、コミュニケーションを取っていくわけです。

なので、話し方によっては、伝わるものも伝わらなかったり、逆に伝わり方をより深くするということも可能ということです。だから、販売や営業系の書籍や研修では、話し方についてのテーマも多いですよね。

そんな中で、誰にでも簡単にできて、お客様との会話がスムーズにいくための方法があります。話すスピードをコントロールすることです。個人的には必須のスキルだとも思っているのですが、ぜひ意識してやってみてもらいたいことです。

話すスピードをコントロールすると一口に言っても、方法はいくつもあるのですが、まずシンプルにやってもらいたいことは「ゆっくり話すポイント」を意識することです。とりあえずは、これ一つできるようになると、かなり相手への伝わり方が変わります。

「ゆっくり話すポイント」とは、相手に確実に明確に伝えたいポイントです。例えばこんなことが当てはまります↓

名前(名称、商品名など)専門用語(商品説明や効果説明など)時間(日付や時間など)最大のウリ

名前や専門用語はわかりやすいですよね。商品名などは、相手にしっかり伝わるようにゆっくり聞こえるように話すのが大事です。同様に、伝わりにくい専門用語なども、相手がきちんと聞き取れるように話すことです。これが早口になっていたり、相手が理解できていないのにまくし立てたりすると、「もう何言ってるかわかんない!」と、聞く気をなくされてしまいます。

また、時間に関するものも忘れてはいけません。日付や時間などは、ちゃんと相手に伝わるようにゆっくり丁寧に話さないと、思わぬ事態を招くこともあります。特に「言った言わない」の水掛け論にもなりやすいポイントなので、ゆっくり丁寧に話しましょう。

そして、販売や営業にとって重要なのが、「最大のウリ」です。商品やサービスのウリ(売り)ポイントですね。実はこれを早口に、パパッと話してしまう販売員が多いのですが、とても勿体無いです。なぜなら、パパッと話すと、それが最大のウリなのだと相手に伝わらないから。そこまでの話し方と何も変わらないと、せっかくのウリが伝わらないんですね。

これを、そのウリの部分だけ、スピードをコントロールして、ゆっくり話してみると全然伝わり方が変わります。「あぁ、ここがポイントなんだな」と自然に伝わっていくのです。

よく意味がわからないと感じる方は、通販番組を見てみてください。通販番組では、通販会社のプロ達が巧みな話術で購買意欲をそそるような商品紹介をしていますよね。これをよく見ていると、商品紹介の最中でも、一般的な機能はザーッと早口に説明しているのに、最大のウリと思われるポイントは、ゆっくり話していることが多いのです。

「そして、なんと!」みたいなクッションを入れて、注目を引くテクニックなども入っているのですが、これがとにかくわかりやすく耳に入ってきます。彼らもまたプロフェッショナルなので、きちんと相手に伝わるように、話すスピードコントロールを行なっているのです。

どんなポイントで話すスピードをコントロールするか。自分の接客を書き出してみて、検討してみるのもいいかもしれませんね。

今日のおさらいです。

話すスピードをコントロールして、相手にきちんと伝わるようにする。

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