売上計画。(写真:アイリスオーヤマ株式会社発表資料より)

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 アイリスオーヤマは、東京都港区に新オフィス「アイリスグループ東京本部」を2018年11月新設する。

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■事業拡大に向けた研究開発拠点

 この東京本部は、アイリスグループの事業拡大を見据え、LED照明と家電製品の研究開発拠点として設置される。既にある宮城県角田市と大阪市の事業所に東京を追加することで、新商品の開発力を強化、更なる成長を図る。

 東京本部設置により、回路設計や開発実務のスキルを持つ、経験豊富な技術者の採用を増やせるメリットも。そうした設計、デザイン、品質管理の強化に加え、首都圏での法人向け営業拠点としても東京本部に期待がかかる。

■家電事業が順調

 アイリスグループの売上高は、2010年の1,992億円から、2018年には約2.5倍となる5000億円を計画している。中でもアイリスオーヤマの家電事業が順調に推移しており、2010年12月期の事業売上高約100億円から、6年間で約5倍となる500億円規模まで拡大。開発者の採用を増やし、社内アイディアを商品化することで、2018年12月期にはアイリスオーヤマの売上高に占める家電の売り上げは6割と見込んでいる。

 また、同社の中国工場では、市況に合わせてレイアウト変更や設備投資をするため、工場稼働率はあえて7割以下としている。変化に対してフレキシブルに、スピーディーに対応することで、求められるものを即座に提供できる強みを持っているのだ。

■大手の撤退が続く白物家電業界

 家電業界は昨今大手メーカーの撤退が目立つが、アイリスオーヤマでの売上高はアップし続けている。大山社長のインタビューによると、アイリスオーヤマの家電の特徴は単身・少人数世帯にフォーカスしていること。外出先からスマートフォンで電源を入れられるエアコンなど、ユーザーにとって使い勝手のよい家電を提供している。

 こうした消費者が欲しているものを提供する姿勢は、現場での情報収集においても強化されている。得意先の店頭で実演販売を行う、主婦を中心としたSAS(セールスエイドスタッフ)からの情報も、商品開発に一役買っている。

 加えて価格も他社よりこなれているが、これは安物を作っているのではないと大山社長は言う。売価を先に決めて過剰な機能を引き算することで、リーズナブルな価格を実現しているためだ。こうした消費者目線のものづくりにより、アイリスオーヤマの家電業界におけるシェアは、ますます拡大しそうだ。