ドル/円は3月FOMCを機に109円台への戻りを試すだろう=外為どっとコム総研
2月の頭には1NZドル=81円台だったが、ここを抜けて上昇する力は今のところ考えにくい。当面のレンジは、1NZドル=77円〜81円で伸び悩み気味の展開が続くとみる。
――その他、注目の通貨ペアは?
トルコリラの動きに注意したい。現在の政策金利が8%という高金利通貨で、スワップポイントを得たいという投資家に人気がある。ただ、インフレ率が高い。現在は12%台だが、昨年は一時17%という数値も出た。インフレを抑えきれない通貨として、売られやすい傾向が続いている。
クルド人問題で地域紛争が拡大してきそうな地政学リスクも意識され始めたので、中央銀行の弱腰が明らかになれば、一段と売り込まれる可能性もある。
一方で、トルコ経済は好調だ。12月の鉱工業生産は8.7%増となり、欧州地域の好景気の影響が出ているようだ。また、対ドル、対円ともに歴史的な安値まで価格が下落している。何かのきっかけで価格が大きく戻してもおかしくはない。
たとえば、南アフリカ・ランドは、ズマ前大統領の辞任と前後してランド安の流れが反転した。市場に不人気な指導者の退任(観測)は通貨高要因になりうる事を証明した。トルコのエルドアン大統領は国民に人気のある大統領なので辞任は考えにくいが、トルコの政局にも注目して行きたいと考えている。