どんな企業でもすぐに売上1億円を達成できる=「すぐイチ」の法則とは?!
全国の中小企業800社以上が絶賛! 約6年で53期となる人気の「No.1ビジネスモデル塾」を主宰している著者が、この塾で教えている内容をわかりやすく、ストーリー+解説にまとめて1冊にしました。それが『すぐに1億円 小さな会社のビジネスモデル超入門』です。
今回はこの新刊の発売を記念して、本の中から抜粋、再構成をして紹介します。第1話は女性が経営している「漢方サロン」。売上が減る中、どのように危機から抜け出すのでしょうか?

顧客が減ってピンチ!
漢方サロンの戦略とは

「妊娠しやすい体づくり」がウリの高級住宅街にあるサロン。お客様は来るものの、なかなかリピーターにつながらずに苦戦する中、ついに2店舗ともピンチに陥ってしまいました。さて、どのような戦略を立てれば、ここから売上1億円を達成することができるのでしょうか。

―高級住宅街の漢方・整体サロンの場合―

横浜市青葉区は、神奈川県内の各市町村の中で平均年収が高いと言われている。「漢方・整体サロンHana」は、この閑静な高級住宅街の中に大きな看板を掲げてたたずんでいる。

「確かに、これ、けっこうきてるかもしれないわね……」
店の前に凛と立った女は、ふわりと揺れるショートボブの髪を耳にかけてつぶやいた。

「いらっしゃいませ、ようこそHanaへ」
ドアが開く音で、いっせいにスタッフの視線が入り口に集中する。

淡いグレーの膝丈のノースリーブワンピースにオーストリッチの上質なトートバッグを肩にかけている。落ち着いた物腰や身につけているものの高価さから言って、40代半ばだろうか。しかし、肌の美しさや、くびれたウエストを見ると30代といっても十分に通るだろう。

スタッフの高田晴美は「うちのオーナーと、どっちが綺麗かしら……。こんなに美しい人なら、モニターになってもらって、チラシやポスターのモデルをお願いできたらいいな」と思いながら近寄って声をかけた。

「初めてのご来店ですよね。本日は、不妊のご相談でしょうか?まずはこちらのアンケートにご記入いただけますか?」
女はかすかに眉をひそめる。

「唐突ですね。誰も不妊相談なんて言ってませんよ。もし、そうだとしても、他のお客様がいるのに、そんなに堂々と声をかけられたら恥ずかしいでしょ」
晴美は目を見開いたまま、しばし固まってしまったが、気を取り直し、軽く咳払いをするといつもの笑顔に戻った。

「……大変失礼いたしました。ええっと、漢方のご処方でしょうか。まずはお客様のお悩みをお聞かせいただきたいのですが……」
「想像以上だわ……」
女は額に手を当てて、軽く首を振る。
「これではダメね。本日、社長はいらっしゃいますか?」
「はあ……」
「呼んでいただけますか?遠山桜子が来た、と伝えてもらったら、おわかりになると思うので」

別室にいたHanaのオーナー、藤堂華恵は晴美からの内線電話を受け、桜子の名前を聞いた途端ハッとした。

35歳で独立し、念願叶って自分の店を持った華恵。学生の頃はミスキャンパスの名を欲しいままにしてきた。今もその美貌は変わらず、自らメディアに積極的に顔を出す。雑誌に掲載される際には「美人すぎる社長」なんてキャッチコピーがつくこともある。

「ご存知ですか?すごくお綺麗な方なんですけど、なんか強気な感じで。もし知らない方だったらお引き取りいただこうかと……」
「ううん、晴美ちゃん、お通しして」
晴美の声をさえぎるように告げると内線を切り、華恵は急いで決算書が入った引き出しをあけた。
「まさか、本当に来てくださるなんて……」

華恵はつい1ヵ月前の経営者の会合のことを思い返していた。

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