2月27日に韓国国会で開かれた「教育文化体育観光部委員会」(以下、教文委)の全体会議で、自由韓国党のイ・ウンジェ議員が日本語を口走って物議を醸している。

イ議員は、自分と論争していたユ・ソンヨプ教文委員長に対し、「なぜ“ゲンセイ”するのか?」との発言をした。

「ゲンセイ」とは、日本語の「牽制」を直読みした言葉(韓国の日本語表記法では、最初の発音を必ず濁らせる)である。

すると、ユ教文委員長はイ議員に、「“ゲンセイ”という言葉を聞いたのは、僕が昔、ビリヤード場に行っていた頃以来はじめてだ。委員長(自分)に対して“ゲンセイ”などと言うのはどうかと思う。しかも日本語ではないか。三一節(1919年3月1日の独立運動を記念する韓国の祝日)を控えた今、公の場において適切ではない発言だ」と責めたのだった。

国立国語院からは「日本の残滓」認定

ユ教文委員長の言葉通り、韓国ではビリヤード用語として「ゲンセイ」という言葉が使われたらしい。

しかし最近は、代わりに“守備”という表現を使うよう、韓国ビリヤード連盟が勧めているため、あまり使われていない。

『JTBCニュース』によると、韓国国会で「ゲンセイ」という言葉が出たのも、2009年以来という。

ただ、ネットの世界では、オンラインゲームの相手プレーヤーを牽制するときに「ゲンセイする」と言ったりするのだが、これは、韓国の若者によく見られる「わざと日本語を使う」行為の一種と捉えたほうがいいだろう。

そもそも、「ゲンセイ」をはじめ、韓国でよく使われる「サシミ(刺身)」、「モンペ(もんぺ)」などの日本式単語に対し、韓国国立国語院は「日本の残滓」とし、「正しい表現ではない」と規定している。

(参考記事:「スシ」「ワサビ」も使わないように…? “日本式単語”の撤廃騒動

「MS女」として非難された過去も


そんな中、正しい言動を求められる国会議員が日本式単語を発してしまったことが、非難の的になっている模様だ。

渦中のイ議員は、実は過去にも炎上したことがある。

2016年ソウル市教育庁国政監査の際、ソウル市教育庁が学校用ソフトウェアの「MS Office」を競争入札せず、「Microsoft」社から一括購入したことについて「公正取引法違反だ」と主張した人物なのだ。

そもそも「MS Office」は「Microsoft」社でしか購入できないソフトウェアだ、とチョ・ヒヨンソウル市教育監が説明するも、「資質不足だ。辞退しなさい!」と逆ギレ。

この馬鹿げたやり取りがきっかけで、イ議員はネット民から「MS女」と呼ばれ、バッシングされたのである。

いずれにせよ、今回の「ゲンセイ」騒動によって韓国における“日本式単語”問題が再浮上しそうだが、はたして。

(文=李 ハナ)