飼い主は「羊らしく」生活できるように訓練中(画像は『Metro 2018年2月26日付「Lamb has to be taught how to be a sheep as it thinks it’s a dog」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット)

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羊といえば、草原でのんびり草を食むというイメージだろう。このほどイギリスで草の食べ方も知らず、家の中で過ごすのが大好きで、自分を犬だと思い込んでいるちょっぴりユニークな羊のニュースを英メディア『BBC News』『real fix』『Metro』などが伝えた。

カンブリア州カーライルにあるリッカビーという美しい村に、ちょっぴり風変わりな羊がいる。「世界一可愛い羊」と言われているスイス・ヴァレー州原産の「ブラックノーズ・シープ」は、その名の通り鼻だけでなく顔全体が黒く体は白い。フワフワとカールした体毛は丸型の顔と相まって可愛く、まるでぬいぐるみのようである。この羊を引き取ったのは、村に住むヴォーンさん一家だった。

ある日、自営業を営み2児の母でもあるアリー・ヴォーンさん(34歳)は、Facebookの広告で地元農家が羊を引き取ってくれる家庭を探していることを知った。

「私たち家族は動物が大好きなんです。これまでも犬やアヒルを飼っていました。でも昨年9月に3エーカーの土地があるファームハウスに引っ越し、新たな動物を家族の一員に加えようということになったのです。敷地内には広大な庭もあり、草が結構生えています。羊を飼えば草を食べてくれるから、いい草刈りになるのではとも思いました。」

そうして“マーリー”と名付けられた羊が一家にやってきたのだが、引き取った時にはマーリーはまだ小さく、プードルのようだったという。夫のアダムさん(37歳)、長女エラちゃん(10歳)、長男マックス君(4歳)は、新しく家族となった子羊に哺乳瓶でミルクを与えることを学び、小さなマーリーを可愛がった。

ところが引き取って2週間もしないうちに、マーリーは子羊に一般的に起こりやすいとされている関節の病にかかってしまった。ヴォーンさん一家は、関節が固くなり立ち上がるのに15分もかかってしまうようになったマーリーを何度も獣医院へ連れて行き、可能な治療を懸命に与えた。アリーさんは動きが制限されてしまったマーリーを家の中で世話し、台所のガスコンロのそばに犬用ベッドを置いてマーリーを寝かせた。

一家の飼い犬“ジェス”は、犬用ベッドを使って屋内で過ごす風変わりな羊のマーリーとすぐに仲良くなり、夜もマーリーのそばにいて離れなかったようだ。やがて、ジェスと一緒になんでも行動を共にするようになったマーリーは自分を羊ではなく犬だと思い込むようになった。

ジェスと同じように家族と散歩に行き、ボウルに入れられたドッグフードや犬用ビスケットを食べ、犬用ベッドで屋内で眠る。現在は元気になり6か月に成長したマーリーだが、やはり羊なので家の中で飼うのは不向きだ。そこでアリーさんは屋外で生活することに慣れてもらおうと家の外に出そうとしたが、マーリーは嫌がってしまった。羊ならば気にすることのない寒さや雨、風などを嫌い、草の食べ方さえもわからないといった状態だそうだ。しかし羊として生きていくためにマーリーは外で過ごすことに慣れなければならない。少しでも早くマーリーに羊であることを自覚してもらうために、一家は新たに茶色のライランド・シープの“ベアー”を飼い、ベアーはマーリーに草の食べ方を伝授しているようだ。

「マーリーは屋外よりも屋内にいることの方が大好きなのです。外に出しても、家のドアが開いたことに気付けば、泥だらけの足で家の中めがけて突進してきます。外で暮らすにしても仲間がいると思ったので、ベアーを飼いました。私たちはマーリーに、自分は羊なのだということを自覚してほしいし、羊らしく外で生活することを学んでほしいのです。外には暖かく過ごせるための納屋もありますから。」

現在、「羊になるための訓練の最中」というマーリーだが、季節が暖かくなる頃には羊として屋外での生活に慣れてくれることを願いたい。

画像は『Metro 2018年2月26日付「Lamb has to be taught how to be a sheep as it thinks it’s a dog」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)