JRホテルグループ公式ページより

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 JRグループ各社が自社の営業路線がない地域に宿泊施設の進出を積極化している。JR東日本は札幌でホテルを計画する一方、同社エリアの首都圏にはJR他社の出店も相次ぐ。JR四国は4月に京都で簡易宿所を開業する。JR九州は2017年末、タイ・バンコクで高層ホテル2棟を取得した。各社は人口減少を背景に鉄道需要の縮小が見込まれる中、流通やホテルなどの非運輸事業を成長分野として力を注ぐ。

 JR東日本は18年度内にも札幌駅近くでホテルを開設する。エリア外へのホテル出店は初めて。グループの宿泊施設では20年をめどに、首都圏を中心に1万室の整備目標を掲げる。17年11月に公表した「生活サービス事業成長ビジョン」でも、エリア外でのホテル展開を盛り込んだ。

 ビジネス客などの宿泊需要が見込める首都圏には、これまでもJR西日本やJR九州がビジネスホテルを出店してきた。一方で新たな形態の宿泊事業については、知見を得るために地方や海外で取り組む例も現れている。

 JR四国は訪日外国人需要の取り込みを狙い、京都での簡易宿所事業参入を決めた。京町家風の一棟貸しタイプ3棟を建て、実績のある事業者に運営を委託する。将来、四国に展開するためのノウハウ獲得とともに、訪日客の四国への誘客にもつなげたい考えだ。

 JR九州はタイで長期滞在型ホテル「サービスアパートメント」事業に参入した。1月には現地大手と業務提携。4月から運営を委託し、相手先ブランドで営業する。マーケティングのノウハウなどを得て、国内での同業態展開についても可能性を探っていく。