バク宙すら可能なほどの運動能力を身に付けたロボット「Atlas」や、ドアノブをつかんでドアを開ける四足歩行ロボットなど、技術の進化と共に、マンガやアニメの中の存在と思われていたロボット技術はより進歩しています。また、より私たちに身近な存在として、例えばソニーから発表された新しいaiboやユカイ工学の尻尾だけを動かすクッション型ロボットQooboのようなペットロボットの分野も期待されています。そんな中で、猫型のペットロボットを自作できる教育用市販キットの量産を目標としてスタートしたプロジェクトが「OpenCat」です。

OpenCat - Arduino Project Hub

https://create.arduino.cc/projecthub/petoi/opencat-845129

個人開発の猫型自律ペットロボットがどれだけの進化を遂げてきたのかは、OpenCatを立ち上げたRongzhong Liさんがアップロードした以下のムービーでみることができます。

Petoi: OpenCat demo - YouTube

最初期の開発機はこんな感じ。薄い木の板でできた手足に基板・ケーブル・カメラモジュールなどがむきだしになっています。



しかし既にこの時点でネコらしい基本的な動作制御はできていたようで、ベッドの下に潜り込む様子が見られます。



ひっくりかえされると四肢を伸ばして元の体勢に戻ることもできています。



少し進化したバージョン2は、カラフルで整った見た目になっています。また、ひっくり返された時に元の体勢へ戻る動作も少しなめらかになっています。



そこで開発者のLiさんは、哺乳類の足の動きをシミュレートし、ロボットの4足に割り当てることでより自然な動きを目指します。



さらにバージョンが4に上がると、最初に比べると随分動きがなめらかになった印象。また手足の先がより猫っぽい形状になっています。



バージョン5では駆け足や方向転換もできるようになったとのこと。



オートバランサーも実装され、床を傾けても姿勢を制御できるようになっています。



頭部にとりつけられたカメラモジュールで人の顔を認識し追跡、さらに招き猫のようなモーションであいさつができるようになっています。



最新型にはタッチセンサーが内蔵され、手でなでると反応できるようになります。ムービーではタッチセンサーに音を連携させて楽器のようにする場面もありました。



Amazonの人工知能Alexaと連携させて、人間の声に対して反応を返すこともできるようになっています。



こちらはArduinoだけを搭載したミニバージョン。簡易版ではありますが、駆け足とジャンプができます。



ミニバージョンのかわいらしい姿に本物の猫も興味津々です。



OpenCatの猫型ロボットはArduinoとRaspberry Pi 3 Model Bを搭載しています。Arduinoは動作制御、Radpberry Piはロボット用のAIと役割を分担させているので、複雑なコーディングや制御インターフェースは必要ないとのこと。Bluetooth・Wi-Fi・赤外線センサー・音声認識のモジュールを搭載し、カメラを使うことで猫型ロボットの視界をストリーミング配信することも可能となっています。また、フルバージョンのボディには3Dプリンターで出力したものを使う予定ということで、「必要な道具や機械」には3Dプリンターが記載されています。



名前にオープンと入ってはいますが、記事作成時点では制御用のプログラムはまだオープンにはされておらず、量産に向けて特許申請などの手続きが行われているのだそう。Rongzhong Liさんによると、今後の開発状況と支援によってはいずれオープンウェアとして公開することもできるかもしれないとのことです。