今年もMobile World Congress(MWC)の取材にやってきた。今回で筆者は連続10回目の参加となる、記念すべき(?)MWCだ。ケータイ Watchには10年前の記事もしっかり残っていて、思い出を振り返ることができる。当時はスマートフォンがようやく一部で出始めたばかりといったころだったが、この10年で日本はもちろん、海外の通信環境もガラリと変わった。

 SIMカードの購入が簡単になったのも、その恩恵の1つと言っていいだろう。まだAndroidが出始めのころ、SIMフリーのHTC端末を持って「データ通信ができるSIMカードを売ってくれ」といったら、ほとんどのキャリアショップで怪訝な表情をされたことを覚えている。あっても、数百MBという容量がほとんど。そんな中、スペインのキャリアではYoigoが、唯一、旅行者にも使いやすいSIMカードを出していたので、何年間かはそれを愛用していた。

 ここ数回は、Vodafoneのお世話になっていた。同社はMWCに合わせてか、容量倍増キャンペーンをやっており、昨年は4GBで20ユーロ払った記憶がある。こうした動きには、他社も追随。例年だと検討対象から外れていたOrangeも、今年は購入しやすいプリペイドプランを用意していた。

 筆者が契約したプランは、6GBで15ユーロというもの。auの世界データ定額で乗り継ぎのドイツからバルセロナの宿までをしのぎつつ、閉店ギリギリの21時にOrangeショップに駆け込んで、何とか手に入れることができた。店頭で購入する際には約5ユーロを強制チャージされ、20ユーロ支払ったが、これなら昨年のVodafoneと同額で、しかも容量は多い。

閉店ギリギリで駆け込んだOrangeのショップ

SIMカードは、日本でもMVNOを中心に広がりつつある、3サイズに切り取れるタイプのもの

 SIMカードは、いつものごとく、SIMロックを解除したGalaxy Note8に挿してみた。ドコモ版のため、APNのは手動で入力する必要があったものの、これは店頭で教えてもらい、すぐに設定完了。保存したAPNをタップするのと同時に、「4G+」のアイコンが表示された。ドコモ版の場合、キャリアグリゲーションをしていなくても、この表示になるようだ。

 OrangeはBand 3(1.8GHz帯)、Band 7(2.6GHz帯)、Band 20(800MHz帯)の3つで、LTEのサービスを提供している。この辺は、他の欧州キャリアとほぼ同じ。ドコモ版のGalaxy Note8の場合、国内でも使うBand 3だけでなく、国際ローミング用に用意されたBand 7も使うことができる。接続しているBandを確認してみたが、どうやら筆者の宿ではBand 7をつかんでいるようだ。しかも20MHz幅と帯域も大きい。速度は上りが不十分な印象だが、下りは十分出ていた。

筆者のアパートでは、Band 7に接続していた

速度は下り20Mbpsオーバー

 特に欧州の場合、固定回線が貧弱でホテルの通信が十分でないケースがあるため、高速なLTEは欠かせない。今回、筆者が泊っているアパートも、下りは10MbpsほどでLTEの方が速い。回線が不安定なこともあり、LTEのテザリングに頼る機会が多くなりそうだ。