希望の党の細野豪志氏(日刊スポーツ/アフロ)

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 年明け早々、民進党と希望の党は統一会派結成で一旦合意した。双方の執行部が1月中旬に会談し、合意。ところがその後、双方の党内がモメて、結局お流れとなった。

 背景には、民進党内で希望の党より立憲民主党にシンパシーを感じている複数の参院議員が離党して、立憲民主へ移る構えを見せたこともあるが、それ以上に大きかったのが、安住淳氏、岡田克也氏らが「細野豪志氏がいる党とは絶対に無理」と強硬だったことにある。つまり、希望の設立メンバーである細野氏がネックとなったのだ。

 その細野氏だが、1月に統一会派問題で揺れていた頃は分党でもいい、という姿勢だった。希望の党を設立メンバーとその他議員で分党するという考え方だった。ところが、数日で急変。その影に菅義偉官房長官の存在があると、永田町では噂された。

「希望の長島昭久氏や細野氏は、いつかは自民党に行きたいと思っている。そこで長島氏経由で菅官房長官が『分党しないで、残留しろ』というメッセージを発し、細野氏は長島氏と共に残留を決めたというシナリオが語られている。ポイントは改憲。与党としては、改憲発議の時に幅広く賛同を得て、野党も加わったというかたちが欲しい。なので、細野氏たちには希望のなかにいてほしいというわけだ」(永田町筋)

 希望党内で執行部に分党を要求した松沢成文参院議員ら5人のメンバーに、細野氏は入っていない。5人のなかには、中山恭子氏や中山成彬氏がいるように、安倍政権寄り右派の集まりとされる。

 一方、民進党への復党を打診したとされる希望の大串博志氏は、“安住別働隊”とみられている。民進党で安住国対委員長時代に副委員長として、安住氏の下で働いていた。大串氏は民進党政調会長などを歴任し、岡田氏ら旧執行部メンバーとも近い。煮え切らない大塚耕平代表への揺さぶりの可能性もある。

 昨年8月、細野氏に付いて民進党を離党した富士市議が、静岡で完全無所属の地方議員ネットワーク(地域政党)を設立する動きをみせている。同9月、希望結成直前に民進党を離党し、現在は無所属となっている平山佐知子氏もこれに協力するもよう。富士市議本人は4年後の富士市長選を目指していると取り沙汰されている。この背後に「細野氏がいるのでは」と、地元では疑心暗鬼になっているとの情報もある。

「いずれにしても、細野氏が野党連携の障害であることは間違いない。細野は選挙に強いので小選挙区(静岡5区)の自民党候補は比例復活もできず落選している。選挙区に自民党議員がいないので、自民党へ移る可能性は選挙区調整が不要なため高いとみられている。もともと昨年の静岡県知事選では、自民党からの支援ももらって出馬しようとしていた」(前出と別の永田町筋)

 希望の党代表の玉木雄一郎氏ら執行部は、細野問題にどう対処するのか。難しいカジ取りが迫られている。
(文=編集部)