テスラのEVトラックは「予想より良コスパ」とDHL幹部。一方イーロン・マスクは「お値段据置きで性能アップ」示唆
テスラのセミトラック「セミ」の導入を予定している運送会社DHLが、この電動トラックの運用コストが非常に低く抑えられるとの見通しを語りました。テスラは燃料費の低減効果を考えれば購入から2年でセミトラックの購入費用は回収できるとしていましたが、DHLはそれが1年半で済むだろうと考えています。DHLのジム・メンケマイヤー氏がロイターに語ったところによると、ディーゼルトラックからEVトラックへの切り替えによるコスト削減は燃料費だけではなく、エンジンに比べて可動部分が少なく単純な構造のモーターになることからメンテナンスにかかる費用でも大きな効果が期待できるとのこと。試算では、そのコスト削減効果は年間数万ドルにのぼるとしています。
加えて2月24日、イーロン・マスクはセミトラックの性能を引き上げつつ、価格は発表時のままに据え置くことを「楽観的に」考えているとのツイートを投稿。そうなれば、運送会社にとってこの電動トラックはさらにおいしい買い物になるかもしれません。
もちろん、巨大なバッテリーを搭載するセミトラックで1充電あたり500〜800kmも走行させるのはかなりの技術的なチャレンジになるはずです。また2019年の納車開始までに何らかの「思いがけない技術的ハードル」が現れたり、ディーゼルエンジンを取り巻く技術に大幅な革新が現れる可能性がないとは言い切れません。そしてイーロン・マスクが「おいしい話」をする場合は、そこに彼一流のハッタリが含まれる可能性もありえます。

製品を販売する場合、メーカーが赤字覚悟の価格設定でまずは販売数を確保する戦略をとることは珍しいことではありません。テスラは今まで一度も黒字になったことがなく、いまごろは収益の柱になっているはずだったModel 3は出荷台数が向上していません。

とはいえすでに運送用の小型EVトラックや、ドイツの郵便事業用に電動スクーターを導入してきた実績を持つDHLが「コスト削減効果あり」と語っている事実から判断すれば(まだ警戒は必要ながらも)、テスラセミに期待する根拠のひとつにはなりそうです。

一般市民の目線で考えれば、道路を走行中に大型トラックからあの黒い排気ガスを浴びせられることがなくなるというだけでも、トラックのEV化と普及には期待せざるを得ないところです。