「働き方改革」実践層と未実践層の「仕事に対するパフォーマンス」の比較

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 レイコップ・ジャパンは、日本のビジネスパーソン1000人を対象に「働き方改革と睡眠」に関する意識と実態に関する調査を行い、その調査結果を、睡眠の専門家・田中俊一医師(医療法人みなとみらい理事長)が解説した。
h2>●睡眠満足度が高い「働き方改革」実践層

 「働き方改革」導入企業で働く30代〜50代の男女500人と、まだ導入していない企業で働く30代〜50代の男女500人に、2018年1月にインターネット上でアンケート調査を行い、睡眠時間や睡眠の質、仕事に対するパフォーマンスなどを比較した。

 田中医師は今回の調査結果で注目すべき点を「働き方改革を実践している人の睡眠満足度の高さ」だと指摘。未実践層は3割しか睡眠に満足していないが、実践層はおよそ半数の47.0%が満足しており、一億総活躍社会の実現に向け、国を挙げて取り組んでいる働き方改革のひとつの大きな成果と考えられる、とした。

 仕事のパフォーマンスについて聞くと、「疲労感」や「眠気」といったネガティブ項目は未実践層のほうが高く、仕事に対して疲れを感じているようだ。一方、「モチベーション・積極性」「充実感」などのポジティブ項目は、働き方改革実践層のほうが総じて高く、働き方改革によって睡眠に対する満足度が高まり、仕事の上でもよい影響が生じているようだ。

●最適睡眠時間は90分×5サイクルの7時間半



 睡眠には、脳細胞を休める深い眠りの「ノンレム睡眠」と、身体を休めて夢を見る「レム睡眠」とがあり、およそ90分の周期リズムで繰り返される。田中医師は、「最適睡眠時間は7時間半」と断言する。しかし、調査によると、ビジネスパーソンの平日の睡眠時間は6時間で、推奨するトータル5回の睡眠サイクルより1サイクル足りない状況だ。

 前半のノンレム睡眠では、脳の神経細胞の修復・再生が行われ、後半のレム睡眠では脳の記憶を整理し、情報の固定や不要な情報の削除を行う。PCのメモリに例えると、睡眠不足はメモリの空き容量が足らない状態。メモリとなる脳の記憶の整理が十分にできていない状態が続くと、新しい情報に対応できず、日常生活すら困難な状態に陥る可能性があると警鐘を鳴らす。

●よりよい睡眠のために温度調整のひと工夫を



 今回の調査では、約8割が就寝前にスマートフォンを操作したり、テレビを見たりしていたが、そうした行動は脳を覚醒させ、体内時計にも影響するので避けたほうがいいとアドバイスする。睡眠の質を高めるには、明るさ(光)を遮断することも効果的で、暗幕カーテンがおすすめという。

 また、今回の調査で、睡眠の質を高めるための対策を取っていると回答した人のうち、寝るときの「温度」にこだわる人が3割弱を占めたが、寝床内温度は、暑すぎても寒すぎても覚醒反応を起こしてしまう。寝室の明るさ・音に加え、「寝床内温度を一定に保つ」ひと工夫を推奨している。