抱き合って別れを告げる合同チームの選手たち=26日、江陵(聯合ニュース)

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【江陵聯合ニュース】「絶対にまた会おう」「体に気を付けて、またね」――。平昌冬季五輪(2月9〜25日)に参加するため韓国を訪れていた北朝鮮の選手団が26日に帰途に就き、アイスホッケー女子南北合同チーム「コリア」の選手も互いに別れを惜しんだ。

 韓国のアイスホッケー女子代表23人は、1月25日に韓国入りした北朝鮮の選手12人と五輪史上初の南北合同チームを結成した。五輪で合同チームは5戦全敗の最下位8位に終わったが、南北の選手が力を合わせて戦う姿は全世界に大きな感動を与えた。

 この日、北朝鮮選手団の江陵五輪選手村の出発予定時刻は午前7時半だった。午前5時半の予定が2時間ずらされたが、韓国の一部の選手はこれを知らずに5時ごろから選手村入り口のウエルカムセンターで待っていた。7時ごろになると見送りの韓国選手は10人ほどに増え、ほどなくして合同チームを率いたマリー監督やコーチも姿を見せた。

 7時45分ごろ、北朝鮮選手団長の元吉宇(ウォン・ギルウ)体育省次官を先頭に、赤いコートを着た北朝鮮選手団がウエルカムセンターに現れた。フィギュアスケート・ペアで過去最高の13位という成績を収めたリョム・テオク、キム・ジュシクらが前を行き、その後ろから北朝鮮のアイスホッケー女子選手たちが続いた。

 韓国と北朝鮮のアイスホッケー女子選手は、家族のように、姉妹のように過ごしたこの1カ月を思い出しながら、互いに涙を流して抱き合い、別れを惜しんだ。北朝鮮の選手が涙を拭いてバスに乗り込むと、韓国の選手たちは窓に向かって手を振り、窓から差し出された北朝鮮選手の手を握った。バスが発車しても、その場を立ち去り難い様子でしばらく立ち尽くした。

 韓国のアイスホッケー女子代表の一人は「北の選手12人に一人ずつ手紙を書き、一緒に撮った写真を贈った。北の選手たちは『平壌冷麺を食べにぜひ平壌においで』と言っていた」と伝えた。

 マリー監督も「3週間ほどしか一緒に過ごしていないのにこんなに悲しくなるのだから、合同チームは本当に特別だったのだと思う」と涙ながらに語った。