キヤノン、EOS Kiss M発表。新映像エンジンDIGIC 8搭載で瞳AFなどフォーカス機能が充実
キヤノンは、ミラーレスカメラ「EOS Kiss M」を発表しました。

一眼レフカメラの「EOS Kiss」シリーズに連なるミラーレスカメラという位置付け。現行機種の「EOS M5」に近いスペックを持ちますが、新映像エンジン「DIGIC 8」を初搭載することで、最高感度、AF性能、動画記録などの面でEOS M5を上回っています。

センサーは有効画素数約2410万画素のAPS-CサイズCMOS、感度は拡張設定時に静止画でISO51200、動画でISO25600まで設定可能です。従来のEOS Mにない特徴としては、一眼レフのEOS Kissシリーズでおなじみのバリアングル液晶モニターを装備する点が挙げられます(現行EOS Mの液晶モニターはチルト式)。

像面位相差AF機能「デュアルピクセルCMOS AF」では、測距エリアがセンサー面の約80%、測距点が99点となっており、EOS M5の49点から大幅に増加しています。さらに、特定のレンズを装着した場合は、測距エリアがセンサー面の約88%、測距点が143点まで増加し、より高いAF精度の向上を図っています。

このほかAF関連では、被写体の追尾性能や、人物の瞳を優先して合焦を行う「瞳AF」などを追加。追尾性能は被写体と背景の奥行き情報を使うことで、被写体と背景が同系色の場合や、追尾中の被写体が別の物体に遮られた場合でも、誤った被写体を追尾しにくくなっています。


瞳AFは、人物の顔を検出した状態で、さらに瞳を検出してフォーカスする機能。カメラに近い側の瞳にピントを合わせられます。瞳AFはソニーの「α7R III」などでも採用されている便利機能で、キヤノンユーザーとしても待望の機能でした。


連写性能は被写体追従時約7.4コマ/秒、AF固定時約10コマ/秒。EOS M5はそれぞれ約7コマ/秒と約9コマ/秒なので、連写の面でもさらなる高速化を果たしています。

AE関連では、人物撮影時および高輝度時の露出調整機能を改善しました。具体的には、逆光時に人物の顔を明るく持ち上げるほか、被写体の白飛びを抑える補正も行うようになりました。また風景撮影でも空の階調が残りやすくなっています。

レンズの光学特性により生じる諸収差を画像処理によって補正する「Digital Lens Optimizer」(DLO)もキヤノン製ミラーレス機として初搭載。メニューで登録した3本までの純正レンズでカメラ内補正がはたらきます。

手ブレ補正機構では、レンズ一体型カメラの「PowerShot G7 X Mark II」などで採用実績のある「デュアルセンシングIS」を装備しました。従来からある光学式の手ブレ補正機構に加えて、画像情報からブレ量を検知し、ブレを除去する機能で、キヤノンのレンズ交換式カメラとして初搭載となります。

ただし本機能を有効にするには対応レンズを装着している必要があり、対応レンズは現在のところ「EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM」、「EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STM」、「EF-M 18-150mm F3.5-6.3 IS STM」の3本のみ。さらにレンズファームウェアの更新も必要です。


動画記録の機能としては、24p/25pの4K動画を撮影可能。4Kでのタイムラプス撮影のほか、静止画切り出しも可能で、フレーム内の一部分だけを切り出すこともできます。

映像エンジンの刷新に伴い、新RAWフォーマット「CR3」を導入しています。CR3で利用可能なファイル形式「C-RAW」は、従来の「M-RAW」や「S-RAW」よりも画質が向上したほか、データサイズもM-RAWより軽量になっており、カメラ内RAW現像やDLOにも新たに対応しました。

このほか主なスペックとしては、約236万ドットの0.39型有機ELビューファインダー、約104万ドットの3型バリアングル液晶モニターなどを搭載。機能面ではPCやスマートフォンなどへのデータ自動送信、PCからのリモートライブビュー対応、サイレントシャッターモードなどを搭載しています。

ボディカラーはブラックとホワイトを用意。発売時期は3月下旬。価格はボディのみが7万4000円前後、レンズキットが9万円前後、ダブルズームキットが11万2000円前後、ダブルレンズキットが10万5000円前後、18-150レンズキットが12万3000円前後。