画像提供:マイナビニュース

写真拡大

●独自のAIシステムに対応した「AI強化スマホ」

LGエレクトロニクスが世界最大級の通信関連展示会「MWC 2018」の開催に合わせ、新しいスマートフォンを発表しました。名前は「LG V30S ThinQ」。日本国内でも発売されている「LG V30+」のグローバルモデル「LG V30」をベースにした"AI強化版"とも呼べるモデルです。

○LGのAIプラットフォーム「ThinQ」に初めて対応

本機はLG独自のAIプラットフォームである「ThinQ(シンキュー)」に初めて対応した、6インチのスマートフォンです。ThinQはこの2018年の1月にアメリカで開催されたコンシューマーエレクトロニクスショー・CESで発表されたLGのAIプラットフォーム。同社の白物系スマート家電を声で操作できる独自のボイスUIやGoogleアシスタントとの密な連携を実現した点が特徴です。

2018年のCESでは、LGのスマートテレビやスマートスピーカー、AIアシスタントロボット「CLOi(クロイ)」を使ってホームネットワークの内と外の両方から家電を遠隔操作できる使用イメージが紹介されていました。

今回発表された「LG V30S ThinQ」はThinQプラットフォームの中核としてホームコントローラーにもなれるのが特徴です。グローバルモデルとして発表された端末ですが、韓国で3月頃に発売することが決まっていること以外、発売地域と時期、価格に関するアナウンスは今日時点でまだありません。

MWCの開幕前日に実施されたプレス向けの新製品説明会に参加して、新しい端末の詳細を取材してきました。

○メモリとストレージを強化。新カラーが2色揃った

端末のデザインは「LG V30」とほぼ変わっていませんが、カラーバリエーションが入れ替わっています。種類は5色から2色に絞られていますが、グリーンの色合いを強くした「New Marocan Blue」とシルバーの明るさを増した「New Platinum Gray」という個性的な2色展開です。

新しいAIまわりの機能を紹介する前に、両モデルのスペックをハード面から比べてみましょう。メインメモリは4GBから6GBにアップ。ストレージも128GBと256GB(大容量ストレージモデルの型番はLG V30S+ ThinQ)の2種類に大容量化されています。発売時に搭載するOSはAndroid 8.0になりました。

以下の点はV30と共通の特徴です。SoCのチップセットはクアルコムのSnapdragon 835、6インチ/QHD/アスペクト比18対9の有機ELディスプレイと、メイン側のデュアルレンズカメラなどです。

●AIのチカラで高品位な写真が簡単に撮れる

「LG V30S ThinQ」の場合、AIプラットフォームの「ThinQ」はクラウドAIのGoogleアシスタントと同居する“オンデバイスのAI”として理解すればよいと思います。LG製スマート家電の操作はGoogleアシスタントで操作を呼び出して、Google Homeアプリを中軸としてホームネットワークに接続されている機器を音声、またはすまほアプリから操作できます。

オンデバイスのAIであるThinQは、例えば高精細な写真撮影のために、あるいはボイスコマンドで写真撮影のリモコンシャッターを切ったりする時に登場します。写真・動画撮影は端末を使い込むほどにユーザーの使いこなしのクセ、ルーチンを覚えて、よりキレイな写真が手軽に撮れるようになります。

撮影時・撮影後の写真データをThinQが解析して、画像に関連した情報の検索やショッピングに活用できる機能も新たに追加されます。「Vision Search」は写真の中のオブジェクト(料理や洋服など)の情報を解析して、その料理が美味しいレストラン、友だちが来ているセンスの良い服が売っていたショップなどがWebから手早く検索できます。「Vision Shopping」も写真に関連する情報検索機能を応用して、Amazon/Naver/Alibabaなどのオンラインコマースのサイトから直接買えるサービスまで提供するというものになります。

AIが写真撮影時に活躍するもう一つの機能が「Smart Cam」です。こちらは被写体のオブジェクトや撮影環境に合わせて、全部で8つの撮影モードから最適なものをスマホが自動選択してくれるという機能。撮影時の色合いや明るさを自動調節してくれる、いわゆる“おまかせ撮影モード”のような機能との違いは、人物や果物、料理などオブジェクトも判別して撮影モード自体をダイナミックに切り替えつつ、ユーザーが過去に似たような被写体を撮影していた場合は、その時の履歴を振り返りながらよりクオリティの高い写真に仕上げてくれる機械学習機能にあります。

○グローバルモデル「LG V30」もThinQに対応予定

ThinQの音声認識は、自然な言語発話や複数の単語・音節を含むフレーズも的確に素速く認識できることが特徴。LG製スマート家電機器の操作についてはグーグルの開発チームと密接に手を組んで、GoogleアシスタントによるコマンドとThinQプラットフォームのスムーズな連携を実現しているそうです。なおThinQが対応しているボイスコマンドの言語、スマート家電の製品名などについては本日時点では明らかにされていません。LGのスマートテレビについては対応機器に含まれていないようです。

なおグローバルモデルの「LG V30」についてはカメラまわりなどThinQに関わるAI機能の一部がソフトウェアアップデートによって追加される予定です。時期については明言されなかったものの「ThinQによるAI体験の窓口を広げること」が狙いとのこと。日本ではThinQの対応自体が見えていませんが、現在auとドコモから発売されているLG V30+にもアップデートがあるのでしょうか。今後の動向に要注目です。