DEEPからファンへの決意表明「僕らには歌を歌うことしかできない」

日本ではめずらしいコーラス・ヴォーカルグループとして、10年以上の活動を続けてきたDEEP。2016年にレーベルを移籍してから、約2年ぶりにリリースするシングル『SING』は、彼らの代名詞でもある美しい声とハーモニーで聴かせるバラード曲。原点回帰とも言えるこの曲には、歌詞の中にメンバー“四者四様”の「歌いたい」という気持ちを込めたという。歌に懸ける4人の男たちの熱い思いが、美しい旋律に乗って響き渡る。

撮影/川野結李歌 取材・文/坂本ゆかり 制作/iD inc.
ヘアメイク/大木利保 スタイリスト/石川TOCCI仁司

4人はどんな声の持ち主? 改めてお互いを紹介

livedoorニュースのインタビュー初登場となりますが、10年選手のみなさんに自己紹介をしていただくのも今さらなので、自分以外のメンバーの紹介をしていただけますか?
TAKA じゃあ僕は、KEISEIを紹介します。北海道出身ですごく人懐っこくて、お祭りごとが好き。テンション高めのムードメーカー的存在です。人に好かれるところが、最大の長所じゃないかな? 盛り上げ役を買って出てくれるけど、じつは周りを見てよく考えていて、繊細な部分もあります。
コーラス・ヴォーカルグループなので、声の特徴も教えてください。
TAKA (KEISEIは)甘い声ですね。安定感がある独特な声と、独自のリズム感を持っています。はい、次(笑)。
KEISEI TAKAは、福岡県出身です。「うまかっちゃん」(九州で売っている豚骨味のインスタントラーメン)と家族を愛する、典型的な博多っ子です。自分のルーツを大切にしていて、仕事じゃないときは絶対に標準語を使わない(笑)。「すいとーよ」(標準語で「好き」の意味)って言葉がすぐに出てきそうな、博多フレーバーたっぷりの人です。
TAKA 何か、博多の情報しかないな(笑)。
TAKAさんは、リーダーでもありますが。
KEISEI はい、僕ら3人をこの世界に引き込んでくれた人がTAKAなんです。彼がいなかったら、3人は今頃何をしていたかわからないくらい。彼から始まったDEEPであり、彼で終わるDEEPでもある。DEEPのキーマンです。声も博多っ子っぽい、硬派な野太い感じですね。
▲左:KEISEI 右:TAKA
次は、じつの兄弟であるおふたり。お兄さんのYUICHIROさんから見た弟、RYOさんは?
YUICHIRO 弟って感覚はあまりないんですよね。メンバーでもあり家族でもあるけど、いることが当たり前の存在です。良き理解者というか。
子どもの頃から変わってないですか?
YUICHIRO 小さい頃は、RYOのほうが太ってたよね。
RYO そうだね。
仲良し兄弟だったんですか?
YUICHIRO 子どもの頃は、いつもイジってました。でも、僕が高校生になったら、急に可愛くなっちゃって(笑)。お金を稼ぐようになったら、洋服とかを買ってあげてましたね。
兄弟で歌の道に進むきっかけは、何だったのでしょう?
YUICHIRO 僕が先に歌をやっていて、別の相方とふたりで20歳のときに上京したんですがうまくいかなくて、23歳でまた地元の長崎に戻ったんです。そのときって、RYOは高3だっけ?
RYO 高2。
YUICHIRO そうだ。そのタイミングでRYOも入れて、3人で活動を始めたんです。地元のライブハウスとかカフェレストランで歌ってたんですけど、僕が25歳のときに、3人で『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 〜ASIAN DREAM〜』(以下:VBA)に挑みました。「これに受からなければ、歌を辞めよう」って思って受けたところ、僕がファイナルまで、RYOもセミファイナルまで残って。それがきっかけです。
RYOさんの声は、どんな声ですか?
YUICHIRO 優しい声なんじゃないかな。兄弟なので、どこか似てるところもあるんですよ。海外のコーラスグループでも兄弟メンバーがよくいますけれど、ハモるにはすごく合っていると思います。
では弟のRYOさんから見た、兄のYUICHIROさんは?
RYO 兄弟だけど性格は真逆ですね。YUICHIROは誰とでもしゃべるし、常に行動していて、子どもの頃から気おくれしないタイプたけど、僕は母親のうしろに隠れてるような子でした。
昔から、近所で有名な歌ウマ兄弟だったんですか?
RYO そんなことはなかったです(笑)。父親が歌が好きで、家族でよくカラオケには行っていましたね。でも僕は、先に歌をやっていた兄を見て歌を始めました。YUICHIROの声は力強いですね。4人の中で一番のハイトーン。誰にも出せない声なので、すごい武器だと思います。
▲左:RYO  右:YUICHIRO

10年の節目を飾る新曲では、サビに4人の思いを込めた

このメンバーになって丸10年が過ぎました。2016年からはニューヨーク留学など、個人のスキルアップ活動に注力され、2月28日に発売される『SING』は、2年振りの新曲となります。ファンに向けて出した決意表明のような曲ですが、この曲ができあがった経緯を教えてください。
TAKA DEEPといえば“バラード”のイメージですよね。10年という節目を迎えた今、原点回帰という意味でも、勝負するんだったら渾身のバラードソングがいいという話になったんです。
作曲は、LDHグループの多くの楽曲を手がける春川仁志さんですね。
TAKA はい。春川さんは、僕らのデビュー当時からずっと見守ってくださっている方で。コーラスグループという面では本当にいろんなことを教えていただいた、師匠と言える方だからこそ、「DEEP10年の節目になるバラードを作ってほしい」と思ったんです。その思いを言ったら、「わかった。君たちの10年を考えて、君たちを思う気持ちを曲にする。任せてくれ」って引き受けてくださいました。
みなさんの10年を知り尽くした春川さんの曲を、最初に聴いたときは?
TAKA 「やっぱり真の理解者だ。わかってくれてる!」って思ったし、春川さんの僕らに対する思いにも感動しました。
どんなことを感じましたか?
TAKA 曲を聴いて、僕たちが10年ずっと思ってきたことは「歌いたい」ってことだと改めて気付きました。僕らには歌を歌うことしかできないし、歌でしか表現できない。一番大事なことは“歌いたい=SING”ってことだったんです。
作詞は、4人全員で担当されたんですよね。
TAKA はい。この思いを伝えるには自分たちの言葉のほうがいいし、表現しやすいと感じたので、まずメンバーそれぞれに10年の思いを文字にしてもらって、それを僕がまとめて歌詞にしました。そこからみんなでブラッシュアップしていきました。
サビの「歌いたい」という部分で、ひとりひとりがバトンを渡すように歌い継いでいくのが印象的でした。
TAKA 僕は「歌いたい、命ある限り」というパートを歌っていますが、それぞれのパートに、各人の思いが込められています。
その思いを、それぞれ教えていただけますか?
YUICHIRO 僕は最後の「僕が愛する人へ」というパートですが、10年のあいだ、いいことも悪いことも、いろいろなことがありました。僕には、家族に恩返しがしたいっていう気持ちが常にあって。その中には、まだ恩返しができていないのに祖母が亡くなり、「もっとできたことがあったんじゃないか」って後悔したり…。10年は長いと言うけど、僕には短かった。だからこれから生きていく一秒一秒、一歩ずつをもっとちゃんと踏みしめながら、大切に生きていかなきゃダメだなっていう思いを込めました。
RYO 僕のパートは、「未だ見ぬ未来に」というところ。僕の中では、10年経ったからこそ「今が新たなスタートライン」という気持ちが大きいんです。だから“未来”っていう言葉を使いました。ここでまた気合いを入れ直して進んでいきたいと思っています。
KEISEI 僕は、「君照らす光のように」という部分を歌っています。「歌いたい」ってことが、僕らが一番伝えたいこと。“これから自分たちが何を歌って何を伝えていきたいのか”ということをみなさんと共有したくて。これからの10年を歩んでいくための、DEEPの芯をテーマにしたかったんです。

COLORからDEEPへ。ファンの言葉に支えられた

これまでの10年間の活動で、とくに印象に残っていることを教えてください。
YUICHIRO (「う〜ん」と考えているメンバーたちを見て)何を言うのか、牽制し合っていますね(笑)。
TAKA じゃあ、みんなで考えていることを当てようよ。俺は、何だと思う?
YUICHIRO TAKAはたぶん、COLORからDEEPにグループ名が変わったときのライブだと思うんだけど。どう?
TAKA それ、最初に浮かんだ。
YUICHIRO そのときの、ファンの反応でしょ?
TAKA ご名答! 2006年に、この4人で新生COLORをスタートさせたときは、EXILEの ATSUSHIさんがプロデュースしてくださっていました。2009年6月に、セルフプロデュースになるのを機にDEEPというグループ名に変わったのですが、COLORのファンからしたら「メンバーは変わらないのに、何で?」って感じじゃないですか。それに、セルフプロデュースになることに対するファンの方の心理状況が読めなくて、すごく怖かったんです。
期待よりも恐怖のほうが大きかったんですね。
TAKA そうですね。襲名ライブが決まった頃から、客席に誰もいない夢をよく見ていました。でも、実際にステージに立って報告をしたら、「名前なんて関係ない。4人について行くことに変わりはない」ってファンの方たちが言ってくれたんです。それにすごく感動して。「家族だな」って思えましたね…。KEISEIは何だろう? 読めないな(笑)。
KEISEI 当てたらご褒美をあげますよ(笑)。
YUICHIRO デビュー前はなし? ATSUSHIさんに「今日からCOLOR」って言われたときとか。
KEISEI あ〜、それもある! けど内緒で(笑)。YUICHIROは?
YUICHIRO 絶対意外だと思われるから、自分で言っちゃいます(笑)。テレビでUsher(アッシャー)と共演できたことですね。「今だったらもっと話せたのに」とか、「もっといろんな仕事につなげられたのに」とか思うけど。
TAKA Boyz II Men(ボーイズ・トゥー・メン)ともコラボしたよね。
KEISEI RYOは2011年に立った、初めての日本武道館でしょ?
RYO 当たり! むしろ緊張しすぎて、覚えてなくて(笑)。
YUICHIRO だからこそ、もう一度やりたいよね。心に刻みつけるためにも。

若い世代に歌い継がれる『SORA〜この声が届くまで〜』

冒頭のお話にもありましたが、みなさんはTAKAHIROさんがEXILEのボーカリストになったときの『VBA』出身ですよね。GENERATIONS from EXILE TRIBEが昨年、DEEPの『SORA〜この声が届くまで〜』を『空』としてカバーしましたが、ボーカルの片寄涼太さんに話を聞いたら、「『VBA』の予選で歌う子が多いし、若い世代にもっと知ってほしいからって、HIROさん(EXILEリーダーにして所属事務所社長)がカバーを勧めてくれました」と言っていました。
YUICHIRO シングルにするときに、英語だった歌詞をRYOが日本語に変えたんです。
若い子たちが歌ってくれていることについては、どう思われますか?
RYO 多くの人たちに聴いてもらえるのは嬉しいですよね。GENERATIONSが歌ってくれて広がったっていうのも含めて。
オーディションで『SORA〜この声が届くまで〜』を歌う方へアドバイスはありますか?
YUICHIRO 緊張すると声が震えて、歌いにくいんですよ。伸ばすところも多いし。
KEISEI DEEPの曲だったら、『君じゃない誰かなんて』のほうが歌いやすいかもね。もし『SORA〜この声が届くまで〜』を歌うんだったら、2番のほうが歌いやすいと思います。「この空の下で」より「この空のように」のフレーズのほうが、声が出しやすいから。
YUICHIRO あとは、自分に合わせてキーを変えてもいいし。
KEISEI でも、『VBA』でDEEPの曲を歌う子って、オリジナリティを持っている子が多い気がする。自分なりに消化しやすいのかな。
自分たちの曲が歌い継がれていくってステキですね。では最後に、約2年ぶりの新曲がリリースされた2018年のDEEPの抱負を、代表してTAKAさんにお願いします!
TAKA ズバリ、「SING」ですね! 早く歌いたいです。ニューヨーク留学や個人のスキルアップのためしばらく日本での活動がゆるやかになっていて、今回のシングルも「お待たせしました!」って感じだし。このシングルと一緒に全国各地を回りたいし、ツアーもやりたいと思っています。
DEEP(ディープ)
4人組コーラス・ヴォーカルグループ。2006年12月、リーダーのTAKAに加え、『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 〜ASIAN DREAM〜』のファイナリストであるYUICHIRO、3次審査まで進んだKEISEIとRYOをメンバーに EXILE ATSUSHIのプロデュースのもと、COLORとして本格的な活動をスタート。2009年、セルフプロデュースを機にグループ名をDEEPに改名。2011年5月31日に初の日本武道館公演を成功させて、トップアーティストしての地位を確立させる。2015年にレーベルを移籍し、2016年には移籍後第1弾シングル『MAYDAY』を発売した。

CD情報

ニューシングル『SING』
2月28日(水)リリース

左から初回生産限定盤、通常盤

【初回生産限定盤】(CD+DVD)
1,500円+税
【通常盤】(CD)
1,000円+税

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、DEEPさんのサイン入りポラを抽選で2名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2018年2月28日(水)12:00〜3月6日(火)12:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/3月7日(水)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから3月7日(水)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき3月10日(土)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
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  • 賞品発送先は日本国内のみです。
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