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[書評]アキ・ラー編著『アキラの地雷博物館とこどもたち』

2005年10月12日08時55分 / 提供:ライブドア・ニュース

[書評]アキ・ラー編著『アキラの地雷博物館とこどもたち』
アキ・ラー編著『アキラの地雷博物館とこどもたち』

人生に「選択肢」があることを知り、祖国を安全にしたいと願うカンボジア人の物語

【ライブドア・ニュース 2005年10月12日】− 「しりもちをついた敵兵を、わたしは撃ち殺しました」
「わたしたちはキャンプにもどり、砲火をあびせて(敵兵を)皆殺しにしたのです」

 著者のアキ・ラーさんは、10歳から20歳までの10年間、ポル・ポト軍、ベトナム軍、カンボジア政府軍で少年兵士として戦ったカンボジア人だ。それぞれの軍で、兵士として訓練された彼は、それ以外の世界を知らず、死と隣り合わせに戦地で暮らす生活を「ふつうなのだろう」と思っていた。

 幸運なことに、アキ・ラーさんは10年間も軍隊で戦いながら、1度も怪我をすることもなく、生き残った。国家再建のためにカンボジアに入った国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)で働くことになり、いろいろな生き方をする人々の存在を知り、彼は初めて人生に「選択肢」があることを知った。そして、彼は内戦中に埋められた地雷を1人で掘り続け、祖国を地雷のない安全な国にすることを選んだ。

 アキ・ラーさんは次のように書いている。

 「わたしの両親を殺した人は、今も生きています。わたしはときどき、その人に会いに行きます。わたしの両親を殺したことを、その人は知っています。わたしが彼に話しました。彼はわたしに、あやまりました。わたしは彼を恨んではいません。殺したいとも思いません。・・・(略)・・・彼は生き方を選べなかった。だから、わたしの両親を殺しました。むかしのわたしも彼と同じです。『ノーチョイス』、選択肢がなかった。」

 アキ・ラーさんは「カンボジアを安全にしたい」「地雷の危険を知ってもらいたい」との思いから、掘り出した地雷や内戦で残された武器などを展示する「地雷博物館」を1999年に建て、現在も運営している。また、戦争で親を亡くした孤児や地雷の被害で手足を失った子どもたちを預かり、養育している。本書の後半には、その子どもたちが、一人ひとり紹介されている。著者が見つけた希望が、彼らにも引き継がれていることが読んでいてよくわかる。(三省堂、2005年9月、1365円)【了】

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livedoor ブックス ライブドア・ニュース 佐谷恭

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博物館  書評  国連  孤児  ベトナム  
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