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Dr.Webは2017年6月、仮想通貨をマイニング(採掘)するマルウェア「Linux.MulDrop.14」を発見しました。「仮想通貨のウイルス」と聞くと、感染したPCで仮想通貨が抜き取られたり、勝手に売買されたり、仮想通貨を人質に取ったりするランサムウェアのように思われがちですが、実はそうではありません。

今回発見されたウイルスは。どこかの誰かの仮想通貨のマイニングのために自分のマシンパワーが勝手に使われてしまうというウイルスになります。

こう書くと、仮想通貨を取引している人も安心してしまうかもしれません。しかしながら、仮想通貨の利用者数は年々増加しており、2017年3月にはユーザー数が500万人を超えており、2024年には2億人を超えるといわれております。気づかれている方も多いと思いますが、ウイルスはコンピューターデバイスがあるところならどこでも狙うことができ、母数が多いカテゴリは必ず狙われます。

LINEは先日、仮想通貨事業への参入を表明しましたが、ほかにも大手企業が続々と仮想通貨事業の参入を表明しています。仮想通貨については「億り人」と呼ばれる、仮想通貨で億万長者になった人も報じられており、宝くじを買うよりも仮想通貨の取引を行ったほうが儲かるような印象も持たれ始めています。2024年に2億人という予測通り、ユーザー数が増えていくのは間違いないでしょう。

そして、仮想通貨取引所からの巨額の仮想通貨流出の事件も大きな話題となりました。スマートデバイスよりもセキュリティが高いと思われる仮想通貨取引所から仮想通貨が抜き取られる状況を考えると、個人のスマートデバイスからウイルスを用いて仮想通貨を抜き取ることはそれほど難しいことではないと思われます。

さらに、どのようなトレンドも人気が高まるほど、リテラシーの低い人が利用するようになります。このまま仮想通貨が普及すれば、仮想通貨の仕組み、スマートデバイスやPCに詳しくない人たちも仮想通貨を利用するようになります。そのような方々はまず間違いなく、セキュリティはもとより、ウイルスに対する意識が低いことが容易に想像できます。さらにここで、ズバリ申し上げれば、この記事を呼んでいるある程度リテラシーの高い方々でも、スマートデバイスのセキュリティ対策は高くないのではないでしょうか?

これはハッカーからしてみれば、仮想通貨の普及により、仮想通貨を抜き取ることができるセキュリティ層の拡大に見えるはずです。仮想通貨を抜き取るウイルスが社会的な問題になるのは、時間の問題のように思えます。

少し古いデータになりますが、総務省が平成25年に発表したスマートデバイスに関する調査データによると、以下の状況だそうです。

OSやアプリのアップデートを行っている−55.5%

ウイルス対策サービスの導入−45.3%

信頼できる所場所からのアプリのインストールをしている−34.3%

安全なWi-Fiの利用−22.3%

上記のデータから見ても、半数がスマートデバイスのセキュリティ対策をしていないということがわかります。皆さんのスマートデバイスはいかがでしょうか?

以下は、セキュリティ対策の3大常識だと思うのですが、守られていますでしょうか?

最新のOS、アプリを常に使う

信頼度が低いアプリを使わない

信頼が低い回線を使わない

ある程度リテラシーのある方ならの「1.最新のOSとアプリへのアップデート」をされていると思うのですが、「2」と「3」はいかがでしょうか? 前述の統計情報は多少古いデータでしたが、今もあまり変わっていないように思えます。

ちなみに、「2」と「3」もウイルス対策ソフトを利用することで、ある程度対策を講じることができます。ご存じない方も多いですが、スマートデバイス用のウイルスソフトは無料で提供されていることも多いです。まだインストールされていない方は、スマートデバイス用のウイルス対策を導入することをお勧めします。

著者プロフィール

○吉政忠志

業界を代表するトップベンチャー企業でマーケティング責任者を歴任。30代前半で同年代国内トップクラスの年収を獲得し、伝説的な給与所得者と呼ばれるようになる。現在は、吉政創成株式会社 代表取締役、DoctorWeb Pacific マーケティングアドバイザーを兼任。