宝の持ち腐れにならないために(写真:Graphs / PIXTA)

「一眼レフで撮れば、劇的にすごい写真が撮れるはず!」
そう思って一眼レフのデジカメを手にしてみたものの、「撮ってみたら何か微妙……」。そんな経験はありませんか?
「デジカメ選び、今さら聞けない基本中の基本」(2月10日配信)に続いて、カメラ挫折経験をもつイラストレーターのこいしゆうかさんが、写真家の鈴木知子先生に学びながら、カメラを上達していく様子をコミックでまとめた『カメラはじめます!』から、カメラのコツを紹介します。

あなたがカメラに挫折する理由

私も初めはせっかくの一眼レフだからと張り切って、マニュアルや他の設定に挑戦しようと試みました。しかしいまいち使い方がわからず、結局いちばん失敗しないという理由で、もっぱらオートでの撮影に。そのうち、「あまりスマホで撮るのと変わらないかも……」と、いつの間にかカメラは引き出しの奥底で眠ることになってしまいました。

そもそも「何がわからないのかが、わからない」というのが、大きな壁なんです。そして、その壁をなかなか越えられない原因のひとつは、カメラの説明書や教本が「ちゃんとし過ぎているから」なのかもしれません。

カメラにはいろいろなモードがあります。中でも、初心者がいちばん使う頻度が高いのが「AUTO(おまかせオートモード)」ではないでしょうか。

今のカメラは性能がいいので、AUTOでも、大体のものは不自由なく撮影できます。ただし、このモードはあくまでも「失敗しないで撮れるように、カメラに全部お任せ」という状態。色や明るさも、すべてカメラが独自に判断をしてくれているわけです。そのため、いざ撮れた写真を見ると、自分が撮りたいと思っていた理想の写真と「何か違う」とギャップを感じる場合があります。

都合のよい「こだわりオートモード」


(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)

そこで、このギャップを埋めるために、カメラに自分の希望を伝えていく必要があるわけです。ただし、そのためにマニュアルで撮影しなければいけないのかというと、実はその必要はありません。なぜなら、自分の理想に近づけるために、少しだけカメラにお願いごとができる、都合のよいモードが存在するからです。それが、「AUTO」と「マニュアル」の間に存在する「こだわりオートモード」です。


(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)

「こだわりオートモード」の中でも、ボケ具合を変えられる「A(Av)モード(※)」(絞り優先モード)」は、難しい設定がほとんど必要ないのに、簡単に本格的な写真が撮れるため、基本の設定はまずこれに固定しておくのがおすすめです。

「プロはマニュアルしか使わない」というイメージがありますが、実はプロの方も基本はこの「A(Av)モード」を使用している方が多いそうです。

ちなみに、「一眼ならボケのある写真が撮れる」というイメージがありますが、このモードにしないと、ボケ写真は撮れないので、ぜひこれを機に覚えておくと撮れる写真の幅が一気に広がります。

(※)メーカーによって英語表記の仕方に違いがあります

カメラに必要な知識は3つだけでいい

よく「高いカメラじゃないといい写真は撮れない」と思っている人がいますが、プロが仕事として使うのを除けば、どのカメラも基本できることは一緒です。大事なのは、カメラのスペックではなく、カメラで「何ができるのか」をきちんと知っておくことにあります。

カメラには沢山の機能がついているため、全部覚えなきゃいけないと思いがちですが、実はメインで使う機能はそんなに多くはありません。

モードを「A(Av)モード」設定したら、まず覚えておきたい機能がこの3つです。

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(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)


(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)

明るさを調整しよう

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(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)


(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)

ホワイトバランスを調整しよう

色を変えられる


(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)


(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)

イメージによってこの3つを組み合わせるだけ

あとは撮りたいイメージによって、この3つを組み合わせるだけ。意外にシンプルです。


(出所)『カメラはじめます!』(サンクチュアリ出版)


せっかく一眼レフを持っていても、全自動オートだけではできることは限られるため、もったいないです。私自身、一眼レフならではの醍醐味を知ってから、写真の楽しさが一気に広がりました。また、今までは「こんなふうに撮りたい」というのすらわからなかったのですが、カメラができることを知ってから、「こんなふうに撮ってみたい」というイメージがどんどん湧いてくるようになりました。

ちょっと知識があるだけで、見える世界は全然違ってきます。いきなり全部を覚えようとしなくても、まずは3つだけでも十分。いちばん大切なのは、楽しむことです。