男女の仲を深めるのに欠かせない、デート。

完璧だったと思ったのに、うまくいかないときもある。私たちはそんなとき、こう考える。

―あの時の、何がいけなかったのだろうか?

あなたはその答えに、気づけるだろうか。

最初は順調だったのに2回目のデートで泰輔の機嫌が悪くなった理由が分からない麻里。

その答えや、いかに。




4対4の食事会の席で、とても可愛らしい子がいた。それが麻里だった。

「泰輔さんのタイプは、どんな人ですか?」

麻里の隣に座る佐知江に話しかけられ、僕は素直に答える。

「可愛くて家庭的な人かなぁ?」
「そしたら、麻里がぴったりです!はい、そこ番号交換してください!」

半ば強引な佐知江の押しもあり、僕と麻里はすぐに番号を交換し、そして翌日僕の方から誘ってみた。

「麻里ちゃん、先日はありがとう!今度、よければご飯でも行きませんか?」

店は都内一と呼び声が高いふぐの名店・『味満ん』にした。



「うわぁ!私、ここ一度でいいから来てみたくて…さすが泰輔さん。素敵なお店に連れてきて下さって、ありがとうございます!」

目をキラキラと輝かせて喜んでいる麻里を見て、シーズンが終わってしまう3月より前に連れてきてあげられて良かったと、心から思った。

しかしそんな楽しいデートが、麻里のある行動によって壊されてしまったのだ。


デート中に携帯を見る頻度問題。正解は?


A1:デート中に仕事のメール。仕方ないけれど、少し気になる。


「麻里ちゃんは、今何のお仕事をしているんだっけ?」

『味満ん』の絶品料理を味わいながら、僕たちはお互いの話を始める。

「今はWebデザインの会社で働いています。最近はWebだけではなく、アプリのデザインなどにも携わっていますが。」

「そうなんだぁ。オススメのアプリとか、何かある?」

そう質問すると、麻里はとても丁寧に、自分の携帯にダウンロードしているアプリを見せながら色々と教えてくれた。

しかしその間に、頻繁にLINEのメッセージが入ってくるのだ。

こちらは見る気はないものの、携帯を一緒に見ている以上、目に入ってしまう。その通知の頻度に少し驚いた。

そんなにも、一体誰とLINEをしているのだろうかと気になるものの、さすがにそれを聞いたら小さい男である。

「さすが、麻里ちゃん詳しいね!自分が知らない分野のことを知っている女性って、素敵だよね。無条件に尊敬しちゃうなあ。」

そう言って話題をずらし、運ばれてきた天下一品の天然とらふぐを食べようとした時、麻里の表情が曇った。




「ごめんなさい…。これだけ返信してもいいですか?」

どうやら、厄介なクライアントからのE-mailが来たらしい。

-このフグを目の前にして、勿体ないなぁ。

そう思ってしまうが、仕事ならば仕方ない。

“いいよ、気にしないで”と言いながらも、食事中にちょこちょこメールの返信を打つ麻里がむしろ可哀想にも思えてきた。

こんな美味しい食事を目の前にして、仕事をしないといけないなんて…。そんなにも急を要する案件なのだろうか?

「ごめんなさい、すごく厄介なクライアントで。」
「そういう人、いるよね...。仕事、大丈夫そう?」
「大丈夫です!ありがとうございます。」

そう答える麻里のことを気にかけながら、支払いを兼ねてお手洗いに立つ。しかし席に戻ってくると、麻里は何やら笑いながら携帯を触っている。

「何ニヤニヤしながら携帯見てるの?」

「あ、ごめんなさい。友達からLINEが入っていて、それがちょっと面白い内容で…」

仕事のメールが終わったと思いきや、次は友達とのLINEをしている麻里を見て、僕は少し不安になる。

-このデート、つまらないと思っているのだろうか!?

男からすると、LINEなんてただの連絡手段であり、デート中に急いで返信をする必要性はない。

「さ、この後どうしようか?もう一杯、近くで飲んでいく?」
「はい、是非!」

そう言って2軒目へ移動した。しかし、せっかく二人でいるのに、何かと携帯をチェックする麻里の行動が気になって仕方ないまま、この日のデートは幕を閉じた。


お手洗いに携帯を持っていく女。それってどうなの?


A2:携帯を握りしめて中座。誰と何の連絡を取っているのか気になってしまう


2回目のデートは、麻布十番にあるカジュアルフレンチの店にした。

「春になったらお花見しようよ。僕のお気に入りのバーがあるんだけど、ライトアップされた夜桜を真下から見ることのできる、良い店なんだ。」

「なんて素敵な響き…是非!春になるのが待ち遠しいです。」

食事をしながら次のデートの話で盛り上がるのは、幸先が良いと言えるだろう。

「麻里ちゃん、映画は好き?最近気になっている映画とかある?」

「来週公開予定の映画で、気になっているのがあります。もしよければ一緒に観に行きませんか?」

しかし、向こうから次回のデートの誘いをしてくれたと同時に、カウンターの上に置いてあった麻里の携帯が振動した。




「電話、出なくていいの?」

麻里は画面を一瞥すると、慌てた様子で携帯を鞄の中にしまい込んだ。

「大丈夫です!友達とのグループチャットが盛り上がっているみたいで(笑)このグループLINE、いつもしょうもないことで大盛り上がりするんです。」

「さすが女子だね。男は、LINEでそんな盛り上がるってこと、ないからなぁ。」
「たしかに。女子ってLINEが好きですからね。」

-何をそんなに連絡することがあるのだろうか?

前回のデートでも感じた小さな疑問と違和感は、やがて大きな不信感へと変わっていく。

しばらくデートを楽しんでいたものの、麻里が中座する際にとった行動が、非常に気になったのだ。

「すみません、ちょっと失礼します。」

そう言って携帯と鞄を握りしめ、お手洗いに立った麻里。

だがしばらくの間、彼女は戻ってこず、待っている間に一人で考える。

デート中に、誰か他の人と連絡を取っているのだろうか?しかもこの前のデートでは“仕事”と言って僕の眼の前で携帯を触っていたのに、今回はこそこそとしている。

-連絡を取っている相手は、僕に見られたくない相手なのだろうか?

その上、今日はせっかくのデートなのに。

二人きりで美味しい食事を楽しんでいる時くらい、携帯から少しばかり離れて欲しい。

しかも一応、支払いはこちら持ちだし、一緒にいる相手への気遣いがあってもいいはずだ。

「麻里ちゃん忙しそうだね。」

しばらく経ってから席へ戻ってきた麻里。

「そうですか?そんなことないですよ!」

そう言って笑顔を見せてきたが、僕の麻里に対する興味は段々と色褪せていく。

「麻里ちゃん忙しそうだから、とりあえず今夜はここでお開きにしようか。」

店を後にし、呼んでいたUberに麻里を乗せると、驚いたような顔をされた。

「え?明日そこまで早くないので大丈夫ですが…」

そう言われるものの、僕は一緒にいる時間を大切にしてくれて、今この瞬間を楽しめる人がいい。

携帯を全く触るなとは言わないが、常に握りしめているような女性は基本的に好きではない。そして、不信感が募るような行動をされたことが何より気になった。

-携帯もいいけれど、目の前にはこんなにも綺麗な景色が広がっているのになぁ。

まだ乾燥している冬の夜空に、ビル群の合間から輝く小さな星が見える。

僕は夜空を仰ぎながら、小さくため息をついた。

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デートの答えあわせ【Q】:夜ではなくランチデート。その意味は?

<これまでのデートの答えあわせ【A】>
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Vol.2:2人きりで食事に行くことの意味。女性がデートの誘いに乗った本当の理由とは?
Vol.3:待ち合わせは「駅or店」どちらが正解?女が思う、ベストな集合時間と場所とは
Vol.4:男がデート中に見ている仕草。女が良いと思っていることが、仇になる?
Vol.5 : 男が勘違いしがちな“無駄な優しさ”。メニュー選びに潜む罠
Vol.6:店選びで女が見ている点。女が男に求める気遣いと、欲する一言とは
Vol.7:女は出す“フリ”をすべきなのか?会計時に男が女に求める行動とは
Vol.8:女だって、恥ずかしい。デート中に、好きな男性にだけ見せる仕草とは
Vol.9:あゝ悲しき男の勘違い。女が仕掛けてくるボディタッチの真の意味
Vol.10:女の「こんなの初めて♡」を真に受け、踊らされる男たち
Vol.11:あなたのセーターは、大丈夫?“家庭的でいい女”を目指した女の失態
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Vol.13:「何食べたい?」に対する正しい返答。男の戦意を喪失させる女の行動
Vol.14:見落としがちな、デート直前のマナー。日程決めの際に男が必ずすべき事とは
Vol.15:意外に単純?デート中に女が惚れた、2軒目へ移動する際の男の振る舞い
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Vol.19:女はどこまで積極的に押してもいい?自分からは誘わない"察して男"の落とし穴
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